宗教法人法改正問題

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「宗教法人法」は、1951年4月に施行されました。戦前の国家による宗教弾圧への反省から、「信教の自由」「政教分離」を基本に、宗教団体の『自主・責任』を最大限に尊重しています。
「宗教法人法」の目的は、宗教団体に法律上の能力を与え、自由で自主的な活動ができるよう財政的な基盤を保全するものです。国が宗教団体を管理・監督するための法律ではありません。
ところが、1995年に起こったオウム真理教による地下鉄サリン事件を契機に、「宗教法人法」改正の動きが始まり、急速な立法作業が進められ、同年12月の参議院本会議で可決・成立しました。「宗教法人法」の改正問題は、「信教の自由」「政教分離」という民主主義の根幹に関わる重大な問題です。事は、宗教者だけの問題ではありません。特に、改正問題が、ある特定の宗教団体に対する牽制材料となり、政略的な思惑の中で議論されたことは、問題の本質を大きく見失わせる結果となりました。
立正佼成会は、こうした「宗教法人法」改正の動きに対し、独自の『見解書』をまとめ、教団としての基本的な姿勢を明らかにしました。『見解書』では、特に「各界に慎重論や反対論が多い中で、短期間のうちに改正しようとするのは、あまりに拙速」と性急な改正の動きに反対の意向を表明しました。一方、「宗教法人法」の見直しそのものについては、「広く英知を結集し、時間をかけて検討すべき」とし、宗教界の自浄・自主の努力、第三者機関の設置などを提案しました。さらに、国民の中に宗教への不信感が高まっていることに対し、「これを機に、宗教団体としての本来のあり方を再考し、よりよい教団の改善につなげていく」などの決意も示しました。
日本の歴史を振り返ると、まさに国家が宗教および宗教団体を管理・監督し、利用し、抑圧してきた歴史と言われます。その事実を踏まえたとき、「宗教法人法」の存在が、どれほど大きな意味を持ち、貴重なものであるかは、宗教者のみならず、民主主義の国に生きる一人の国民として理解できるはずです。
本会が、なぜ「宗教法人法」の改正に慎重な対応を求めているのか。なぜ時間をかけた公正な議論を提案しているのか。それは、かつて「信教の自由」を夢見て、自身の信仰を貫いてきた先人たちの声でもあるからです。

宗教法人法改正問題に対する見解書(1995.7)