急がず、休まず

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根っこに心を向ける

家では、水道の蛇口をひねれば、すぐに水が出てきます。私の幼い頃などは、井戸水をポンプで汲み上げたり、あるいは、つるべを引っ張って汲(く)み上げたりしていました。今では、蛇口をひねればそれだけでスーッと出てくるわけです。
その水はどこにあるかと言えば、巨大なダムから引いてくるわけですから、都会では、一番のもとは見えません。見えないところから水を頂いているというわけです。ちょうど、神さまや仏さまも、私たちには見えませんが、私たちのいのちのもとがあります。そのことに気づかせて頂けるのが、宗教です。
その意味で、私たちはそうした一番のもと、根っこのところに心を向けて、今自分はどうあるべきかと考えていくことが、とても大事であります。私たちは目に見えないもののおかげさまで、こうして人間としていのちを頂いているのです。そこに目をやると、本当に有り難いということが分かってまいります。
しかし、私たちはそうした一番大事なところに目をやらず、表面的な形がどうのこうのと不満を言っています。言えば言うほど、不満はどんどん増えていくそうです。ですから、不平不満を言わないことです。自分はこの世にたった一人しかいないと見られるならば、自分のいのちに感謝することができます。また自信も持てるのです。

『佼成新聞』より