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演奏を通し人さまに喜びを 四日市教会・佐藤さん


アコーディオン、電子オルガンなどの鍵盤楽器を手に、流れるような指使いで音楽を奏でる佐藤さん=四日市教会=。演奏歴55年の大ベテランです。老人ホーム、緩和ケア施設などを訪問して演奏会を行い、入所者から喜ばれています。「演奏を聴いて頂けることがうれしい。生きがいを感じます」。 

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佐藤さんは2歳の時、栄養失調が原因で両目の視力を失いました。オルガンと出合ったのは12歳。教師の弾く曲を聴くだけで自然に楽譜が頭に浮かんだといいます。鍵盤を叩くうち独学で習得。その後ピアノもマスターしました。
終戦後、マッサージ業を営む傍ら、友人らとアマチュアバンドを結成。アコーディオンを担当し、地元ののど自慢大会などで活躍しました。27歳で当時大阪にあった芸能事務所に所属。プロのバンドマンとして22年間、演奏活動を行ってきました。
そんな経歴を生かし、3年前から施設でのボランティア演奏会を始めました。童謡や唱歌を中心にした演奏を聴き、涙するお年寄りも多いといいます。昨年からは、教会での催しの余興や奉献の儀の伴奏として演奏を披露しています。
「童謡や唱歌はいいよ。詩もきれいで、今はなくなってしまった良き日本の心が書かれているから。今の歌は年のせいか覚えてもすぐに忘れちゃうよ」
佐藤さんのレパートリーは1万曲を超えます。リクエストに応え、童謡、歌謡曲からクラシック音楽まで、途切れることなく弾いていきます。
「今の自分があるのは、音楽と出合い、多くの人に支えてもらったおかげさま。音楽によって人の役に立てるのならと、今は恩返しのつもりでさせてもらっています」
童謡に込められた思いやりの心を伝えようと、今後は小学校にも活動の場を広げたいと考えています。「子供たちみんなが童謡や唱歌を歌うようになれば、学校でのいじめや暴力はなくなると思うよ」。演奏家としての夢が膨らみます。

(2008.03.17記載)