「全国高校生トップリーダー教育」(アジア高校生の翼)同行リポート
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7月31日から8月9日まで「全国高校生トップリーダー教育(アジア高校生の翼)」(青年本部主管、団長=齋木淑江・青年本部次長)が実施されました。全国から集った高校生リーダーら50人がフィリピンを訪問。慰霊供養やユニセフのプロジェクト視察、現地の人々との交流などに臨みました。1990年にスタートした高校生リーダーを対象にした海外派遣プログラムは今年で20年目。これまでの参加者は878人に上ります。今年次の一行の様子をリポートするとともに、過去に引率経験を持つ野田頭正浩福島ブロック長と過去の参加者の声を紹介します。 |
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日比の若者が心を一つにして臨んだ「フレンドシップタワー」での平和式典。終了後、降り続いていた激しい雨が一瞬止(や)んだ |
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慰霊と平和祈願 「アジア高校生の翼」(アジ高)一行がマニラに降り立ってまず向かった先は、モンテンルパ日本人墓地だ。市内から車で南へ約1時間。現在、モンテンルパ警察の所有するニュービリビット刑務所の敷地内にある。現地ガイドは同墓地について、「日比和解の原点」と説明した。1973年、本会「第1回青年の船」の参加者約500人が慰霊のために訪問したことをきっかけに再整備された同墓地。すべての戦争犠牲者の慰霊と日比両国の平和を願い、募金活動を行って墓地公園を完成させた。 同墓地を訪れた一行は、白菊とカスミソウの花束を班ごとに献花したあと、慰霊供養を行い、先達の願いをかみしめるとともに、恒久平和を祈願した。 翌日はマニラ市内から北へ約125キロに位置するバターン州へ。バターン図書博物館ではBCYCC(バターン・キリスト教青年会)のメンバーやBCY財団のスカラー(奨学生)である大学生たちが一行を出迎えた。スカラーたちの学生生活を支えるのは本会一食(いちじき)平和基金だ。一行はグループ法座などを通してスカラーたちと交流を深めたあと、同州バガクにあるフレンドシップタワーへ向かった。 モンテンルパ日本人墓地の整備と併せ、75年、特に根強い反日感情が残っていたバガクに本会青年部が建立した日比友好のシンボル「フレンドシップタワー」。キリスト教、仏教とそれぞれのかたちで祈りを捧(ささ)げたあと、互いに手を携えて平和の鐘を鳴らし、両国のさらなる友好と真の世界平和実現を祈った。
子どもたちと交流 現地入りして3日目には、ユニセフ(国連児童基金)フィリピン事務所を訪問した。本会は長年にわたり「一食ユニセフ募金」を通じて同事務所が行うストリートチルドレンの保護事業などを支援している。同スタッフは一行に対し、事業の内容や成果、子どもたちの様子など詳細を報告。質疑応答も行われた。このあと一行はマニラ市内のチャイナタウンへ移動し、実際にストリートチルドレンに対する教育やケアを実施している現場も視察。熱心に子どもたちに話しかけ、またレクリエーションなどを通して交流した。 翌日からの3日間は「タガイタイコース」と「ミンドロ島コース」の2コースに分かれた。タガイタイではフォコラーレ運動の施設に宿泊。同メンバーと交流を重ねたほか、地域内の清掃奉仕、家庭を訪問してのボランティア活動などに取り組んだ。ミンドロ島では学校施設に宿泊しながら少数民族であるミャンガン族の村を訪問し、小学生たちに日本語や日本文化を伝える授業を行った。 8日、マニラ市内で行われた解団式であいさつに立った齋木団長は、「自分から人を愛すること。待っていないで自分から行動すること。今回、私たちはそうしたことを教えて頂いたと思います」と語り、目標を持ち、主体的に生きていく大切さを参加者に伝えた。
出合いや経験を人生の糧に 福島ブロック長 野田頭正浩 「アジア高校生の翼」が、これまで20年にわたり継続して実施されていることを本当にうれしく思っています。何度か引率のお役を務めさせて頂きましたが、参加者の真剣な姿を見て、また素晴らしい感想を聞いて、いつも感動とともに多くの学びを頂いたものです。 私自身、本会青年部にとって国際的な平和活動のスタートとなった第1回「青年の船」に参加し、多くの仲間とともに香港、フィリピン、沖縄を訪問させて頂きました。1973年でした。第二次世界大戦で父を亡くしたこともあり、モンテンルパ日本人墓地を訪れたときにはその荒れ果てた様子を見て、悔しさのあまり声を上げて泣いたことを覚えています。そうした思いを仲間に打ち明け、毎夜戦争や平和について、また自分たちにできることは何かについて語り合ったのも大切な思い出です。 これまで「アジ高」に参加した皆さんも似たような体験をされたのではないでしょうか。また、異文化に身を置き、現地の人々や同世代の仲間と交流を深める中で、さまざまな感情や意志が芽生えたことでしょう。 「アジ高」をはじめ青年部活動の素晴らしさは、一つの出合いや経験をきっかけに新たな夢や目標が生まれることです。「こうなりたいな」「これをやってみたい」。何でもいいのです。自分自身の心の動きを大切にし、挑戦や努力を続けてほしいと願っています。 すでに多くの「アジ高」経験者が地域社会や各教会で活躍しています。皆さんのますますの活躍を祈念するとともに、今後も「アジ高」や諸活動をきっかけに夢に向かって努力のできる、同時にたくましい生命力を持つ青年が一人でも増えますよう、私自身精いっぱいお役を務めさせて頂きます。
過去の参加体験から E.M.さん(31) 高校2年生の夏にインドを訪問しました。小学生ぐらいの子どもたちが物を売ろうと私たちのバスに群がる光景に衝撃を受けました。幼くして働かざるを得ない現実に、日本での生活が決して当たり前ではないと気づきました。また、インドの現状や仲間が体調を崩したことなどをきっかけに、自分の力ではどうしようもない出来事について皆で語り合いました。そのときに団長さんが教えてくださったのは「祈る」ことの大切さ。今も覚えています。 以来、「一食を捧げる運動」にも積極的に取り組めるようになりました。「アジ高」での体験が「同悲同苦」の尊さを深く教えてくれたのだと思います。 現在3人の子どもがいますが、食事を残さず食べる大切さを伝えています。私が帰国後まず実践したのも、食ベ物を粗末にしないことでした。私たちの生活が決して当たり前ではなく、すべてのいのちに生かされていると感じてもらいたいからです。将来、子どもたちにもぜひ「アジ高」に参加してほしい。親子で感想を語り合える日が来ることを密(ひそ)かに願っています。
Y.K.さん(26) 私にとって「アジ高」は、世界平和を真剣に考える機縁となりました。戦争の悲惨さを学び、二度と繰り返してはいけないと胸に刻みました。 そして今でも忘れられないのは、ストリートチルドレンを保護する施設で出会った子どもたちの笑顔と小さな手のぬくもりです。麻薬に手を染めた子どもや親に売春を強要された子どももいると聞き、胸が痛みました。心も体も傷ついているはずの子どもたちが、笑顔で一生懸命に生きている姿に心を打たれました。世界中の子どもたちが安心して笑顔で暮らせる世界にしたいと強く願い、その後は「一食ユニセフ募金」にも積極的に参加させて頂いています。 「アジ高」を通して出会った仲間たちも私にとって大きな支えになっています。悲しいことも楽しいこともともに分かち合い、心を開いて語り合えたからです。 今月から学生部長のお役を頂きました。私の現地での学びを少しでも学生たちに伝え、どんなことも本音で語り合い、世界平和のためにともに行動できる学生部をつくっていきたいと思っています。 |
(2009.08.21記載)
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