全身に障害を抱えつつ詩作に励む須田さんの願いとは...
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生まれつき全身に重度の障害を抱える須田輝人さん(40)=釧路教会=は、詩の創作を通して自分を表現します。唯一自由の利く人差し指でパソコンのキーボードを叩(たた)き、一文字ずつ言葉を紡ぎます。平成21年9月には、念願だった詩集『すべての人にありがとう』(風詠社)を自費出版しました。「これまで多くの人に支えられて今がある」。詩集には須田さんの感謝の思いが込められています。 |
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人生を変えた出会い いじめや差別がこの世からなくなってほしい。私が詩を書き始めたのは、そんな切なる願いからでした。私は生まれつき手足が不自由で、言葉もうまく話せません。そのため学校の仲間から見下され、いじめを受けてきました。なぜ自分だけがこんな目に遭うのだろうか。心が荒(すさ)みきり、人を信じられなくなりました。 《生後、「外胚葉(がいはいよう)形成不全による四肢体幹機能の著しい障害」と診断されました。周囲からの心ない言動に傷つき葛藤(かっとう)し続けた日々。そんな中、15歳の時、高等養護学校の恩師との出会いが人生を切り開くきっかけとなりました》 当時ただ一人、私を理解して下さったのが養護学校の国語の先生でした。先生は私の書いた詩を褒めて下さり、それがうれしくて毎日のように詩を書いては職員室へ持って行きました。
ある日、先生が授業でみんなにプリントを配り、言いました。「はい、須田君これ読んで」。そこに書かれていたのは、何と、『つぶやき』と題した私の詩でした。私は極度の緊張と興奮でどぎまぎしながら、やっとのことで詩を読み上げました。しばらくは放心状態のままでした。教室は静まり返っていましたが、次の瞬間、みんなが拍手を送ってくれたのです。信じられないような、まさに奇跡のような体験でした。 《母のくみこさん(71)と二人暮らし。くみこさんは須田さんの食事や入浴、着替えなど身の回りすべての世話にあたります。だが、最愛の母は、4年前に大腸がん、さらに昨年には肝臓がんの宣告を受けます》 とてもショックでした。毎晩、静かに泣きました。「母ちゃんが死んだら僕も後を追うよ」と言うと、母は「死ぬことよりも、他にやることがあるんでないの?」と、厳しく私を諭しました。その言葉に心の霧が晴れ、自分の夢に向かおうと決心しました。以来、常に笑顔で母を勇気づけています。 人は助け合う生き物 《平成21年9月、高校時代からの念願だった詩集を自費出版しました。「あたりまえが、実は、ホントにありがたい」。詩には、触れ合うすべての人への感謝が表現されています》 詩集の出版後、本を読んで下さった方から「励みになります」と声をかけられるようになりました。つらかった人生も花道に変わりました。努力次第で人は認めてくれるということです。多くの人に助けられ勇気をもらったことが、私の心を大きくしたのだと思います。 《毎晩、自室でパソコンに向かい、心に浮かぶ思いを詩につづります。これまで書き上げた詩は3104編にのぼります》 いつも心の中で開祖さまと対話し、自分にある"良い心"と"悪い心"を見つめます。心の中の開祖さまは「笑顔で生きていらっしゃい」と微笑(ほほえ)みかけてくれます。 『かあさんへ』 まさか 母さんが大腸ガンになるとは思いませんでしたよ (『すべての人にありがとう』から) |
(2010.07.02記載)
