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2009年10月 2日

教団本部が「環境方針」を公表

教団本部により策定された「環境方針」が、このほど公表されました。これは、教団本部の環境に配慮した取り組みの指針となるものです。仏教精神を基盤に調和と共生、平和な世界を目指していくことが表明されました。本部周辺施設では現在、教団本部が独自に構築した環境マネジメントシステムによるさまざまな計画が進められ、国際標準化機構の定める「ISO14001」の認証取得が目指されています。

立正佼成会「環境方針」

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教団本部では昨年12月、地球温暖化をはじめとする環境問題の改善と「ISO14001」の認証取得に向け、教庁内で環境に配慮した活動に取り組んでいくことが渡邊恭位理事長から発表されました。環境マネジメントシステムを導入し、宗教者として環境問題に取り組む姿勢を示すとともに、具体的な目標を定めた上で活動し、振り返り、継続的に改善していく計画が打ち出されました。
現在までにEMS(環境マネジメントシステム)委員会(委員長=川端健之総務局長)、同推進部会、同事務局を教団本部に設け、業務が及ぼす環境への影響を調査した上で課題を分析し、方針や計画を策定。さらに、職員を対象にした学習会を通し、一人ひとりの意識啓発にも努めてきました。
今回公表された「環境方針」は、教団本部の環境を配慮した取り組みの指針となるもので、仏教精神に基づく「基本姿勢」、具体的な行動を示す「行動指針」などによって構成されます。
同方針の冒頭では、釈尊が悟った真理・法に基づき、『生かされ、生きるチカラ。』をテーマに平和な世界を目指すことを強調。人と自然の調和を取り戻すために、環境への負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に取り組むことが明示されています。
続く「基本姿勢」では、「いのちの尊重」「共生の実現」「簡素なライフスタイル」が掲げられ、すべての仏性を敬い、一乗の世界の実現、「少欲知足」の精神を涵養(かんよう)していくことが目指されます。
「行動指針」では、7項目を列記。昨年7月に実施されたWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会主催による「平和のために提言する世界宗教者会議~G8北海道・洞爺湖サミットに向けて~」で採択された「提言書」をはじめとする宗教協力の枠組みで合意された各宣言の具現化、「3R」(ごみの削減、再利用、再資源化)や「一食(いちじき)を捧(ささ)げる運動」の推進など、具体的な取り組みが示されています。
教団本部では、これまでにも、空調管理を中心とした温室効果ガス(二酸化炭素)の排出量削減に取り組んできました。平成17年の東京都環境確保条例施行に伴い、14、15年の二酸化炭素排出量の平均を基準値とし、17年4月から22年3月までの5年間に大聖堂、普門館、法輪閣、第二団参会館、事務庁舎の排出量を4・5%削減する計画を申請。大聖堂では、14年度の7313トンから、20年度には5330トンにまで減少し、東京都からAAの評価を取得しています。「環境方針」の発表、「ISO14001」の認証取得は、そのような流れを踏まえ、さらに環境保全への意識を高めるものです。
同方針は、本部職員にすでに発表され、各部署ごとにエコリーダーを中心に7月10日から実施されています。主な取り組みとして、庁舎内では、個々の照明器具にスイッチを設置。昼食時や席を離れる際などにまめに消灯するとともに、待機電力の削減などの取り組みが行われています。
ごみの削減にも力が注がれ、紙の使用を極力控えるほか、納入物品の包装の簡易化を業者に呼びかけるとともに、消耗品購入の際には詰め替え用を推奨。また、資源再利用化のため、ごみの分別を徹底しています。
大聖堂や第二団参会館の食堂では、ごみ削減の一環で割りばしの使用が全面的に見直され、繰り返し使用できるプラスチック製のはしに切り替えられるなど、計画にはないアイデアも部署ごとに自主的に実行されています。
今後、実績確認、活動評価、活動の見直しを経て来年の認証取得に向けて審査が行われる予定です。



ISO14001取得に向けて

EMS委員会委員長・総務局長 川端健之


私たちは、これまで、新宗連の電力ダイエット運動、一食平和基金の植林プロジェクトをはじめとする環境に関する事業、東京都条例に基づく大聖堂周辺施設の節電、そして、教会による独自の動きなど、さまざまな地球環境保全の活動に取り組んできました。しかしながら、環境問題に対する方針を明確に打ち出し、取り組んできたわけではありません。そのようなことを踏まえ、このたび、渡邊理事長さんに会の内外に向けて「環境方針」を宣言して頂きました。
地球環境保全への取り組みといっても、何か特別な活動を大々的に行うことではありません。基本的には宗教心に基づく生活実践こそが環境にやさしい生き方であり、私たちにとっては仏教の生活化こそが大切であると思います。
そうは言うものの、私たちは便利で快適なライフスタイルに慣れてしまっているため、地球環境が危機的状況にあると頭では分かっていながら、習慣を変えることがなかなか難しいのも事実です。そこで、環境に負荷の大きい施設を抱える教団本部として、私たちは「環境方針」を内外に宣言し、国際標準であるISO14001の認証を取得することで自らをさらに律し、成り行きに任せず、明確な意識を持った活動のあり方に変えることを目指してまいります。
このたびの取り組みを「いのちの尊重」「共生の実現」「簡素なライフスタイル」の三つの基本姿勢を身につける契機とするように、教庁奉職員一同、心がけていく所存です。
なお、節電の取り組みによって、教庁の部署によっては部分的に暗くなっている場合もありますが、趣旨をご理解頂き、ご協力くださいますようお願いいたします。

合掌



メモ
ISO14001
企業や各団体などの活動によって生じる環境への影響を持続的に改善するためのシステムを構築し、そのシステムを継続的に改善していくことが要求される国際規格。1992年の地球サミットをきっかけに国際標準化機構によって規格内容の策定が始まり、1996年に制定された。
取り組みに対する具体的な目標値や計画は、各組織が自主的に決定できる。ただし、そのシステムを構築する上で、国際標準化機構によって定められた項目を満たす必要があり、審査を経て、認証が取得できる。

 

(2009.10.02記載)