バングラデシュ青年菩薩の集い 講話(抜粋)
チッタゴン・エンジニアホール
2009年3月27日
バングラデシュ教会「青年菩薩の集い」、おめでとうございます。
バングラデシュ国内の各地から、2000人を超える熱い思いを持った青年部員さんが結集すると伺い、日本から飛んでまいりました。
皆さんと私たちは、国の違いがあっても同じ立正佼成会の教えを学び、実践する家族であり、兄弟姉妹です。今日こうしてお会いできましたことを本当に嬉しく思っています。この大会を開催するために何カ月もの間、一生懸命に準備を重ねてくださった青年リーダーさん、また、遠方から参加してくださった方々に心から感謝を申し上げます。
皆さんもご存知のように、立正佼成会は1938年、庭野日敬開祖によって創立されました。開祖さまは法華経に出遇われたとき、「100パーセント、人が救われる教えがここにあった」と、飛び上がって喜ばれたと伝えられています。そして、「この教えを聞いて実践したならば救われない人は一人もいない、すべての人を救いたい」という大きな志を掲げ、本会を創立されたのでした。開祖さまをはじめ約30人でスタートした本会ですが、70年経った今では、会員の数が500万人を超えました。日本国内だけでも600を超える道場、法座所があります。教えに出遇い、学び、実践し、幸せになった人がまた他の人に教えを伝え、その輪がどんどん広がっていったのです。そして、いままさに、そうした輪がこのバングラデシュの地でも力強く展開されていると言えるでしょう。
では、すべての人を救う教え、幸せにしてくれる教えとは、いったいどのようなものなのでしょうか。開祖さまは仏教の深遠の教えを「自分が変われば相手が変わる」という分かりやすい一言で教えてくださいました。私たちの悩み苦しみの多くは人間関係によるものです。親子、きょうだい、友人、職場の人々......。いろいろな人との関係において問題が生じたとき、私たちはほとんどの場合、相手が悪いと考え、「こうしてくれればよいのに」「こうしてくれれば、私もこうするのに」と思ってしまいます。しかし、開祖さまは、そうしたときこそまず自分が変わること、自分の心を変えていくことの大切さを教えてくださっています。
庭野日鑛会長は先日、次のような話をしてくださいました。水が半分入っているコップがある。これは否定的に見れば水が半分しか入っていないとなり、一方、肯定的に見れば半分も入っている、となります。また、誰かが自分のために半分を残してくれたのだと考えると、感謝の気持ちがわいてくるでしょう。事実はコップに水が半分入っているというだけなのですが、自分のものの見方、受け止め方次第で、目の前に起きている世界がいかようにも変わってくるということを教えてくれているのです。自分の心一つで目の前の世界を明るい、有り難いものにできるならば、どんなことをも否定的にではなく、感謝の気持ちで見ていこうではありませんか。そうすることで必ず希望と勇気がわいてきます。幸せがどんどんやってくるのです。
そうしたものの見方を身につけるために、開祖さまは二つのことを教えてくださいました。まず、読誦修行の大切さです。私たちが日々、読誦させて頂いている「法華三部経」はお釈迦さまが説かれた説法そのものであり、それを読誦させて頂くと、自ら法を説いているのと同じことになります。正しい言葉を使う大切さは八正道の「正語」で説かれていますが、そうした意味では、お釈迦さまの説法ほど正しいものはありません。また、自ら読誦させて頂くことで耳にも入ってきますから、お釈迦さまの説法を直接聞いているのと同じことになります。つまり、読誦修行は私たちの心を清めてくれるものであり、不満の気持ちを感謝に変えてくれるものです。心がいつも「有り難い」という気持ちで満ちていると、どんどんとまた有り難いこと、幸せがやってきます。そうした意味で、読誦修行は私たちにとってとても大事な行、基本の行であると言えます。
もう一つは、布施行です。先ほど、私たちの悩み苦しみの多くは人間関係にあると申し上げましたが、その基をたどると「あの人にああしてほしい」「自分はこうしたいのに」という自らの"欲"に気づきます。欲がなくなれば、苦もなくなります。そうした欲を取る修行が、布施行です。布施行には「財施」「身施」「法施」の3つがあります。佼成会にお導きする、人さまにお釈迦さまの教えを伝える「法施」は特に大切な行です。また、「財施」「身施」も、自分にできる範囲で精一杯させて頂きたいものです。与えられることを求める人生から、与える人生へ。愛されることを求める人生から、人を愛する人生へ。布施行を通して、こうした生き方ができるようになれば、私たちの人生は思ってもいないような素晴らしいものになっていくのです。
最後になりますが、私は世界中の佼成会の青年とともに、本気になって世界を平和にしたいと考えています。お釈迦さま、開祖さまの願われた世界を本気で実現したいと思っています。バングラデシュ教会の2000人を超える青年部員の皆さんが集って開催された今日のこの大会は、そのことに大きな力と、勇気と希望を与えてくださいました。私たちは「自分が変われば相手が変わる」という教えを頂いております。青年一人ひとりが変わり、良い社会をつくろうと立ち上がるならば、必ず国が変わります。それぞれの国が変わっていけば、世界も変わります。私も青年本部長として、皆さんと一緒に、世界中の青年と一緒に真の「世界平和実現」に向けて精進させて頂くことをお誓いいたします。本日は誠にありがとうございました。
合掌
(09.04.10 update)