ウクライナ情勢に関するメッセージ

立正佼成会は、暴力によって現状を変更しようとするロシア軍のウクライナ侵攻に、強く反対の意を表明します。尊いいのちを守るため、ロシアの為政者に、即時停戦と平和的解決のための話し合いに臨むよう訴えます。

 

本会の開祖・庭野日敬は、第1回国連軍縮特別総会において、武力が世界の滅亡をもたらすことを訴えて武装の無益を説き、全人類が心を一つにして平和のために尽くすよう、世界の人々に語りかけました。そして、その後半生を世界平和実現のため宗教間対話・協力に捧げました。以来、私たち立正佼成会は、半世紀にわたって平和を希求する世界の人々と連帯し、「二度と戦争を起こしてはならない」「国際問題を武力で解決しない」という絶対非戦の精神で地道な取り組みを進めてきました。しかし、今、軍事侵攻によってウクライナの人々の平和な暮らしが一瞬にして奪われ、為政者の一言で核戦争の危機が現実のものとなりつつあります。この事態に、私たちは衝撃を受けるとともに、強い懸念を感じています。

 

この戦争は世界中を巻き込み、誰も傍観者ではいられません。一方で、ロシアを孤立させることが事態を好転させるとも思いません。孤立は相手を追い詰め、態度を硬化させ、状況を悪化させます。よって世界の国々の指導者には、ロシアに対して即時停戦を強く訴え続けるとともに、決して対話の道を閉ざさず、あらゆるチャンネルを使って対話を続け、粘り強く平和的解決の道を探ることを強く要望します。

 

法華経に「すべての苦の原因は、貪欲(とんよく)こそその根本である」と説かれているように、戦争は私たち一人ひとりの中にある「自分の思い通りにしたい」という欲の心がもととなって引き起こされます。私たちは、自身の中にある欲の心を見つめ、今回の事態が起きてしまったことへの痛恨の念を抱えつつ、しかし同時に、すべての人々に平和を願う心があることを信じて、改めて絶対非戦を強く訴えます。そしてそのためにも、国内外のさまざまなネットワークを通じて対話による平和的解決の道を探るとともに、国連機関などと連携して、避難されている方々への人道支援を進めてまいります。

 

武力行使は恨みの連鎖を生むだけで、真の解決とはなり得ません。ウクライナ国民も、ロシア国民も戦争を望んではおらず、ウクライナの人々の苦しみへの連帯と反戦の声が国境を超えて広がっていることは、私たちに希望を与えてくれます。対話による平和的解決こそが世界の未来を照らす道であると私たちは信じます。犠牲となった尊いいのちを悼み、一刻も早く平和が回復されるよう心から祈りを捧げます。そして平和を求める世界の人々と共に、これからも行動を続けてまいります。

 

2022年3月12日
立正佼成会