生きるヒント

◆ママ友との人間関係に悩んでいます(29歳・女性)

29歳の主婦です。美容師で4歳上の夫、4歳と2歳の2人の息子と暮らしています。長男が通う幼稚園の同級生のお母さん方とはママ友の関係です。ある日、長男が友達の女の子の髪の毛を切り、泣かせてしまいました。長男の行動は、仕事中の夫の姿を真似して、友達に喜んでもらおうと思ってのことでした。とはいっても申し訳ないことをしたことに変わりはなく、女の子のお宅に謝りに行くと、「気にしないで」とお母さんからは言われたものの、それ以来、そのお母さんや他のママ友までもがよそよそしくなってしまいました。なんとかして元の関係に戻りたいのですが、どうすればいいのでしょうか。

 ◇回答者 泉田和市郎

美容師としてお客さまに喜ばれている父親の姿が、子供には誇らしげに映っているのでしょうね。そのことが「相手を喜ばせる」という気持ちにつながったのであれば、親としてこれほど喜ばしいことはありません。今回の出来事は、ほほえましいこととして見る心のゆとりにつなげられるといいですね。その上で、人の髪の毛を切るということは、たくさん勉強をしなければならないということと、勝手に切ってはいけないことを話したらいいと思います。

 また、もとの関係に戻したいという願いが、ただ嫌われないようにするだけのものならば、それはもったいないことだと思います。なぜならば、今回の出来事を通して、ママ友とより良い人間関係を育む機会を得ているからです。ですから、今回のことをピンチではなく、チャンスとして受けとめて頂きたいのです。

 本当に良い人間関係とは、お互いに幸せを祈り続ける関係だと思います。

 私たちは、明るく、優しく、温かい人間になることを目指しているサンガです。仏教には、「身口意の三業」といって、身の振る舞い、言葉の使い方、心の持ち方を整えていく大切さが説かれていますが、ママ友との関係が一度、悪化したおかげさまで、自分自身を内省し、自分の身を整えよう、良い言葉遣いをしよう、謙虚になってお詫びをしようという機会を与えてもらったのだと考えることができたら、このことが、むしろ自分を高めるための貴重な機会なのだと言えるのではないでしょうか。

 私は、自分自身の身を整えていくための実践行として、仏さまに手を合わせ、読経供養を行うことをお勧めします。

 仏さまと対峙する中に、相手との調和を大切にしようというあなたの素晴らしい心がしっかりと自分の中で根付き、そのことがママ友との間に本当に良い人間関係としてあらわれてくるはずです。

 もう一つ、大切なこととして、ご供養を通して相手のご家族やご先祖さまの幸せも真心を込めて願ってみてください。そうすることで、今まで以上に良い人間関係をつくることができると思います。

 「相手から学ぶ」という心の使い方を意識しながら触れ合う努力をすることで、より味わいのある人生を歩むことができるのです。

 日頃、会長先生から「悩み苦しみは、感謝に変えるチャンス」と教えて頂くことを胸に、自らが積極的に、皆の幸せを願える自分づくりをしてみてはいかがでしょうか。