◆ 夫を亡くし、家を出て生活するか迷っています (45歳・女性)

2年前に夫が病で急逝し、娘と義母と3人で暮らしています。夫が亡くなった当初は、ショックで何も手につかない状態でしたが、現在は、ようやく静かに生活を見渡せるようになりました。

 

そこで、二つの考えがふと浮かぶのです。一つは、不自由のないように夫が働いてくれたことへの感謝です。もう一つは、家を出て新たな生活を始めるかどうかということです。

 

20年以上過ごした家では、悲喜こもごものことがありました。義母は厳しい人ですが、嫌いではありません。ただ、家を築いたのは、亡き義父と義母ですし、義母はとても元気です。自分の都合だけで考えると、もし義母の体が弱くなっても、近所には親戚が暮らしています。むしろ、一人娘の私は実家の両親のことも気になるのです。娘は「お母さんの自由よ」と言います。

 

何を基準にして決めればいいのか、迷っています。

◇  回答者 沼田雄司

義母のこと、亡き夫や義父のこと、実家のご両親、娘さんのことを、この先、どのように大切にしていけばいいのか−−静かに生活を見渡せるようになれたことで、あなたの心に、そのような身近な人への思いやりがよみがえってきたのではないでしょうか。

 

あなたご自身も気づいているように、今のまま3人で暮らしていけば、実家のご両親のことも気にかかるでしょう。また、実家のご両親のそばで暮らし始めるにしても、義母のことが気がかりになるに違いありません。どちらにしても、気がかりなことが解消されることはありません。

 

どちらかを選択するというよりは、“二つは一つ”と考えてはいかがでしょうか。それは何を基準にして決めるかということにもつながります。つまり、現在の状況にあって、あなたがいかに感謝をしていくかが、大切な基準ではないかと思うのです。それは、今あなたが置かれた場所で、あなたがどう生きるか、と言い換えても同じでしょう。

 

その意味で、家を出るか否かにかかわらず、新たな生活は、すでに始まっています。

義母に対して、今どのように感謝を表していくか、ご両親に、また娘さんに対して、今どのように感謝をしていくか。それを言葉や行いに表していくことが大切です。そして、亡きご主人に対して、しっかりとご供養をさせて頂くことも大事です。ご供養の中であなたは、いろいろなことをご主人と語り合うでしょう。その対話を重ねる中で、おのずと人生の方向が定まっていくのではないでしょうか。