立正佼成会概要

諸法実相・十如是しょほうじっそう・じゅうにょぜ

大乗仏教のスローガン(法印)は、諸法実相(しょほうじっそう)といわれています。宇宙ぜんたいの、ありのままの真実のすがた・真理という意味です。釈尊(仏陀)は、諸法実相を見きわめ、以下のように説いています。

現象として現れているすべてのもの(諸法)には、特有の相(すがた形)があり、特有の性(性質)があり、特有の体(現象のうえでの主体)があり、特有の力(潜在エネルギー)があり、その潜在エネルギーがはたらき出していろいろな作(作用)をする時は、その因(原因)・縁(条件)によって千差万別の果(結果)・報(あとに残す影響)をつくり出している。しかしそれらは、その本質においては、初め(本)から終わり(末)まで、つまるところは等しい(究竟等)空(くう)なのです。

これが十如是といわれる教えです。つまり、すべてのものごとは、空というひとつの流動的で平等な世界の上で、仮の、特有のすがた(現象)として現れ、さまざまな作用を受けながらさまざまな結果を生み出している。しかも、その空と現象は互いに切り離せないものだというのです。

この法則から学べることは、変えることが出来ないと思っていた自分の個性も変えられるということです。ある原因(因)に条件(縁)を与えれば、それにふさわしい結果(果)や影響(報)が現れてくるという法則がある限り、自分の心の持ちかた(因)を変えれば、結果も変えることが出来るのです。また、十如是を習得すると、人を見る目も違ってきます。表面に現れている個性の奥に、平等の仏性(仏の性)を見るようになるのです。「つまらない人だ」という見方から、「あの人も仏の性を持っていらっしゃる人だ」と人間尊重の見方に変わってくるのです。

参考文献 : 『仏教のいのち法華経』庭野日敬