立正佼成会概要

四諦したい

四諦の教えは、釈尊(仏陀)が、初めて法を説いた時から亡くなる直前まで、一貫して説き続けた人生の真理です。人生に必ずつきまとう「苦()」について、〈苦諦(くたい)・集諦(しったい)・滅諦(めったい)・道諦(どうたい)〉という四段階に分けて説かれています。

「諦」とは、真理という意味です。「真理の諦(さと)り」という意味に用いられることもあります。

「苦諦」
どんな人にも苦はあります。人生の中で次から次へと降りかかる苦。そこから解放される方法はないのか? 釈尊は大きな発想の転換を説きました。すなわち、苦は異常事態なのではなく、苦があるのが正常な状態、あたりまえの状態なのだと腹をくくるのです。「 人生は苦である」と悟るのです。 そしてその苦から逃げようとせず、向かい合うことが、苦からの解放の第一歩となります。

「集諦」
「集」(じゅう)とは、原因という意味です。苦に向かい合ってまず行うことは、その原因を見つけることです。釈尊は、すべての苦の原因は「渇愛」(かつあい)や貪欲(とんよく)であると説きました。「渇愛」とは色々な欲望の満足を求めてやまないこと、「貪欲」とは無制限にものごとをむさぼり求めることです。つまり、苦の原因を突き詰めていくと、それは渇愛や貪欲に基づいたものであったことに気づく。と説いているのです。その気づきが集諦の悟りです。

また、苦の原因を根本から探るのに適した方法として釈尊は「十二因縁」(じゅうにいんねん)という法門(教え)を説いています。

「滅諦」
集諦によって、苦はその人の心の持ち方、あり方によって生じていることが説かれました。ということは、心の持ち方を変えて渇愛を捨て、執着を断ち切れば、苦は滅するのです。この真理、悟りを滅諦といいます。

「道諦」
そして釈尊は最後に、苦を滅する道、方法を詳しく説きました。「八正道」がそれです。

正見・正思・正語・正行・正命・正精進・正念・正定からなる、八つの正しい道です。

すなわち、本当に苦を滅する道は、苦から逃れようと努力することではなく、正しくものごとを見、正しく考え、正しく語り、正しく行為し、正しく生活し、正しく努力し、正しく念じ、正しく心を決定(けつじょう)させることであると説いたのです。

参考文献 : 『仏教のいのち法華経』庭野日敬