大聖堂ライブ配信

2020年7月10日 脇祖さまご命日

常務理事 佐藤益弘

 

日々、ありがとうございます。

まずもって、今月3日から、梅雨前線が引き起こした豪雨により、九州をはじめ長野県、岐阜県の各地で河川の氾濫、土砂崩れなどが起き、広範囲にわたって甚大な被害がもたらされております。伺うところによりますと、60名を超える方々が犠牲になられています。謹んでお悔やみを申し上げる次第であります。また、被災されたすべての皆さまに心からお見舞い申し上げますとともに、早期の復旧をお祈りいたします。

 

只今は、開祖さまを師と仰がれ、本会創立以来、副会長として開祖さまの証明役を果たされました脇祖さまのご命日にあたり、全国の会員の皆さまとご一緒にご供養をさせて頂くことができました。誠にありがとうございました。

 

さて、機関誌『佼成』7月号において、会長先生から、「いま、自分にできることを」というご法話を頂いております。前半は、「菩薩として何を願い、誓うか」というお話でありますが、法華経の従地涌出品に登場される四大菩薩それぞれの誓願として、「四弘誓願(しぐせいがん)」をご教示くださっています。ここを読ませて頂き、私は、誓願を持って生きることと、日常生活で具体的な実践を繰り返すことが極めて大事であると学ばせて頂きました。

 

なかでも、松原泰道先生が「四弘誓願」を分かりやすく表現されたものをご紹介くださっていますが、その最初の「衆生無辺誓願度――身近な人に奉仕(布施)をしよう」というところに私は注目しました。二番目以降の誓願は、自己の悟りを求める誓願でありますが、それよりも、他者の救済を誓願することが、いの一番に位置づけられています。これこそ大乗仏教の精神そのものと受けとめました。私ども立正佼成会会員として、万人の救われを願い、「まず人さま」の心で菩薩行に挺身することを誓って、お互いさまに精進させて頂きたいと思います。

 

『佼成』7月号ご法話の後半では、「いまが『習学』のチャンス」と教えて頂いております。常日頃、会長先生から「ご法の習学」の意味として、「仏さまの教えを正しく会得し、それを自分の日常生活と照らし合わせて考え、このことを絶えず繰り返す」ことと教えて頂いております。

 

脇祖さまご自身も、まさに「ご法の習学」を日々なされたお方だと思います。その特徴的なお話が、開祖さまの『法話選集』第二巻に載っています。それは次のような一節です。

 

脇祖さまが、ある朝突然、開祖さまに向かって、「私はお経をあげる資格がないのでしょうか。お経をあげると痰(たん)がつまってお経があげられないんですよ。『提婆達多品』や『勧持品』や『懺悔経』をあげると、涙が出てお経が読めなくなるんです。何ごともないときはそんなことはないんのですが、何かあるときには心にビンビンこたえて、泣けて泣けてしょうがないんです。どうしたわけでしょう」と求道されたそうです。

それに対して開祖さまは、「あれほど修行を積んだかたが、『私はお経をあげる資格がないんでしょうか』という信仰者としての根底に迫る悲痛な反省をされるとは、なんたる純粋なおかたであろうか、と私は深く感激したものでした」――このように書かれてありました。

 

私でしたら、「部屋の空気がほこりっぽいからか?」「風邪気味のせいか?」という程度のことで終わってしまうと思います。ところが脇祖さまは、どこまでも清らかなお心で内省され、ご自分の信仰のありようを振り返られておいででした。常に心の垢(あか)を除き、一年生のような純粋なお気持ちでご法を求め続け、在家修行者としてのお手本を示されました。このような脇祖さまという尊い法縁を頂いている信者として、少しでも真似て、「ご法の習学」に励んでまいりたいと、我が心を定めた次第です。

 

コロナ禍にあっても、ご先祖さま方には感染の心配がないと思いますので、お盆には必ず各家にお越しくださるものと思います。ご先祖さま方をお迎えしようとするいま、尊いいのちを頂いている子孫として、また、無数のご縁に支えられて生きる社会人として、日本人として、さらには「母なる水の惑星・地球」に生命を頂いた人間として、自分にできることを考え、身近な実践をさせて頂きたいと思っております。

 

会長先生のご法話の締めくくりにあります「菩提心を発(おこ)して、日々に精進をしてまいりましょう」というお話の通り、自己中心性から離れ、他者のために生きていくことを誓い、仏道修行に励むことが肝要であると心に刻みました。そのことが自分自身のためでもあると同時に、ご先祖さまへの最高の回向でもあると信じます。

 

これから夏本番を迎えるわけですが、皆さまには、新型コロナウイルス感染やさまざまな災害にも警戒して頂き、お元気にてお過ごしくださいますよう祈念申し上げます。

以上をもちまして、本日の私のお役に代えさせて頂きます。

誠にありがとうございました。