「開祖随感」365日今日のことば

9/23 Wed

人を集める人徳

「世のため、人のため」と初めから大上段に振りかぶると、どうしても高圧的な押しつけになりがちです。

大げさなもの言いは、まだ本物をつかんでいない証拠です。本当に自信を持っている人は、物腰が謙虚で、だれにも分かる優しい言葉で、相手を納得させてしまいます。目をつり上げたり声高になったりするのは、仏教の布教態度とはいえないように思うのです。

「桃李(とうり)言わざれども下自(おの)ずから蹊(こみち)を成す」という言葉があります。自分であれこれ言いふらさなくても、美しい花を咲かせ、おいしい実をつける木の下には、おのずと人が集まってきて道ができてしまいます。

人徳がなくては、人を本当にその気にさせることはできないのです。会社の発展、組織の発展の要諦は、中心になる人がどれだけ謙虚でいられるかにあるといわれます。それが大きく命運を分けてしまうのです。謙虚さが欠けると、聞く耳を持てなくなってしまうのですね。相手の求めているものを知らずに、自分を押しつけて平気でいるのです。それでは人を動かすことはできません。

庭野日敬著『開祖随感』より