「開祖随感」365日今日のことば

1/27 Wed

心を和(なご)ます機知

日本を離れて外国で仕事をしている人が、「最初は一生懸命に現地の人たちに溶け込もうと努力してもできなかったのが、言葉に慣れて冗談を言えるようになると、まわりの態度が変わってきました」と話してくれたことがありました。

それで思いだしたのですが、かつてイギリスのロンドンを訪れたとき、日本から同行した人と一緒に公園に行くと、その人の肩にハトが止まって糞をしてしまったのです。すると近くにいたご婦人がそばにきて、「わが英国のハトが遠来のあなたに失礼をして申し訳ありません」と丁重(ていちょう)にわびられ、肩の汚れを拭き取ってくれたのです。その見事な話術、応対ぶりに、いたく感心させられたものでした。

また、二年ほど前にニューヨークに行ったときのこと、折悪(あ)しく大停電に遭(あ)って、エレベーターも水も止まり、大弱りしたことがありました。そのとき世界宗教者平和会議の同志であるホーマー・ジャック事務総長が、「この発展途上国によくぞおいでくださり、ありがとうございます」と、ユーモアたっぷりに部屋に挨拶にこられて、大笑いしたことがありました。話の潤滑油としての機知の大切さを教えられたものです。

庭野日敬著『開祖随感』より