青年の日2022 事後レポート
青年の日2022の事後レポートをお届けします!本年も新型コロナウイルスの影響もありましたが、感染防止対策を取りながら試行錯誤され、取り組まれた活動について、本サイトのタイムラインに投稿を頂きました。
それぞれの地でSDGsに対してどのように取り組まれたか、タイムラインに投稿された内容をもとに、SDGsと照らし合わせ、事後レポートとしてまとめさせていただきましたのでご紹介します!
17の目標と青年の日2022
今年寄せられたタイムラインの投稿を17の目標に当てはめてみると、
上位3つは、
1.目標16「平和と公正をすべての人に」
2.目標10「人や国の不平等をなくそう」
3.目標11「住み続けられるまちづくりを」
下位は、
1.目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
2.目標8「働きがいも経済成長も」
3.目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
という結果になりました。
今年は、去年に比べ、生活を中心とした目標へのアプローチから人権、差別、不平等、戦争、平和、インフラといった、社会に向けた目標へのアプローチが多く見受けられました。一食ユニセフ募金やゆめポッケ、アフリカへ毛布をおくる運動、それに合わせて、今年はウクライナ戦争をきっかけとして、各地でウクライナ問題に対する勉強会やウクライナ支援人道支援募金も多く実施されました。
また、本部ではSNS投稿キャンペーンとして、自身が日頃、取り組んでいる実践や取り組みを、SNSを使って投稿する企画を実施しました。100件を超える投稿があり、多くの人が身近な人に、SDGsの取り組みを発信しました。青年の日当日(5月15日)には、本部からYouTube配信を行い、私たちがSDGsを取り組む意義などを再確認しました。
青年の日2021との比較
青年の日2021 |
青年の日2022 |
去年の青年の日2021の上位と下位は、
上位3位は、
1位 目標12「つくる責任・つかう責任」
2位 目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
3位 目標15「陸の豊かさを守ろう」
下位は、
1位 目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
2位 目標8「働きがいも経済成長も」
3位 目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
という結果でした。
青年の日2021と2022では、下位3つの目標は、2年連続変わりませんでした。目標5「ジェンダー平等を実現しよう」と目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」については、2020年から3年連続で下位のままでした。ある中学校や高校では、女子の制服にスカートに加えてスラックスを導入したり、水着についてもジェンダーレス水着を導入したりと、私たちの生活の中に、徐々に入ってきており、身近なところで私たちができることは何かを考え行動していく良きチャンスかもしれません。
日本の達成度
去年、日本全体ではSDGsの取り組みはどういう状況なのでしょうか。
毎年、SDSN(持続可能な開発ソリューションネットワーク)とベルテルスマン財団によって世界各国のSDGs達成度ランキングが発表されています。以下の図は、直近の日本の達成度を評価したものです。
・2021年発表(2020年評価)18位/165カ国
・2022年発表(2021年評価)19位/163カ国
緑色は「SDGsが達成できている」、黄色は「課題は残っている」、橙色は「重要な課題が残っている」、赤色「大きな課題が残っている」を意味しています。
2020年に引き続き、目標4の教育、目標9の産業やインフラ、目標16の平和などでは達成基準を満たしていますが、日本の取り組みが遅れているものとして、女性国会議員の人数、漁業資源の管理、再生可能エネルギー、窒素排出量、炭素排出量などが見受けられます。
3年連続で下位にランクインしていた、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」では、日本の評価としても達成できていない目標でもあります。去年よりも改善はされているものの男女の賃金格差の問題や、性教育の問題などが達成されておらず、今後も取り組まれていかなくてはならない問題となっています。
※達成度ランキングに興味がある方は以下からご覧いただけます。(英語資料)
▶『SDG Index and Dashboards 2020』※P.280参照
▶『SDG Index and Dashboards 2021』※P.276参照
▶『SDG Index and Dashboards 2022』※P.252参照
担当者のつぶやき

目標5「ジェンダー平等を実現しよう」は、自分の身近に考えるのって簡単のようでとっても難しい。日常生活の中でも意外と男らしさ、女らしさで決めつけてることってあるよね。例えば、男性は重い荷物を持つとか。夫は専業主夫ではなく、社会に出て働くべきとか。実際、専業主夫と名乗ると「ヒモだね」とレッテルを貼られたり、女性では、世界でも問題になってるけど、女性管理職比率が低いことや、身近なところでは、お接待などは女性がするものだという認識もあるよね。
そういえば、こないだお接待をしようとした時に、女性の同僚に「本当にできますか?」「本当に大丈夫ですか?」とすごい圧(いい意味で…)をかけられて…笑
少しは信じてくれてもいいのになあって、ちょっと悲しい気持ちにもなったね。まあ、日頃から、男性はお接待してないから、そう言われても仕方ないけど。でも、そう考えると、差別する側もされる側もどこかしらで、区別してる気がするなあ。「あの人たちにはできない、やらない」という決めつけや「この人たちがやるものだ」という決めつけ。そういった区別を知らず知らずに、自分達はしていないかを振り返ることもジェンダー平等を考えるのに必要なことだと感じた。
あと、私は、ジェンダー平等と言いながら、多数派の人が自分たちの都合のいいよう/やりやすい環境にするために盾にしている時が知らず知らずのうちにあるんじゃないかって思うなあ。「ジェンダー平等だからこうなんだ」とかだと、逆に一人ひとりの多様性が無くなってきてしまうかもしれないって思った。一人ひとりの「らしさ」を大事にした調和をつくることをもっと考えていきたい。
話は変わるけど、本部ではすべての人が尊重される社会の実現を目指す一環として、性的少数者の方たちの生きづらさを軽減したいと願い、「同性パートナーシップ制度」を導入したんだよね。詳しくは、H P(リンクはこちら)に書いてあるよね。本部でもジェンダー平等に対しての取り組みが増えてきたから、今後も見逃せないね!
また、目標12「つくる責任・つかう責任」では、バッテリーや電気・電子回路を搭載している電気製品やプラスチック廃棄物量の課題が多くあり、「深刻な課題」に引き下げられていたね。日ごろから気を付けているつもりだけど、まだまだなんだって思った。ゴミについて調べてみると、3R(リデュース・リユース・リサイクル)という考え方に加えて、そもそも捨てることを前提としないことがいま求められているそう。2022年4月1日プラスチック新法が施行され、テイクアウトコーヒーやストローの素材が変わるなど出先で変化を感じることが増えてきたよね。3R+「リニューアブル(再生可能)」という考え方で資源の循環化が動き出しているのを感じる。
以上、担当者のつぶやきでした!( ´ ▽ ` )