今日のことば

6/30 火曜日

脳の機能の開発

京都大学の総長をされた平澤興(ひらさわこう)先生の語録に「本当に人生を楽しむのは八十から」「九十まで生きないと本当の人生は分からない」という言葉がありました。

一説によると、中高年になると私たちの脳細胞は一日に十万個、三十年なら十億個も減っていくのだそうですが、それでも脳細胞の一割弱にすぎず、体がきかなくなったり言葉がポンポン出なくなったりしても、ものごとの本質を見抜いたり大局をしっかりととらえる脳の機能は、老年期にこそ開花するのだといいます。

老年期を迎えてこそ、人生でいちばん大事なものは何であるのかがはっきりと見通せるようになるのだ、といってもいいでしょう。そうして見えてきたものを、これからの社会で生きる人たちに伝えていく大事な役割が、老年期を迎えた人に課せられているのです。

私の祖父は八十三歳で亡くなりましたが、幼い私にいつも、「世のため、人のためになるんだぞ」と繰り返し繰り返し教えてくれたものでした。その祖父の言葉にどれだけ応えることができたかと、もういちど考え直すこのごろです。

庭野日敬著『開祖随感』第11巻 98~99頁より
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