今日のことば

4/19 日曜日

我慢(がまん)を除いた人

仏の三十二相、十力(じゅうりき)を具えられたお釈迦さまは、だれもがひれ伏さずにいられないお徳、「この方の言われるとおりにしよう」と心から思わずにいられないお徳を具えられていました。それは、生まれながらのものではなく、「自高我慢(じこうがまん)を除かれる」修行によって得られたものだ、と『無量義(むりょうぎ)経』に説かれています。

自高我慢とは、自分は人より偉いのだと高ぶり、我を通して譲らぬ慢心です。それを自分の心からすっかり押しだしてしまうことが、なかなかできないのですね。周囲のたくさんの人や物によって生かされている自分の本当の姿が見えて初めて、自高我慢が除かれ、人を導く力が具わってくるのです。

よく、「最近の若い者はおだてて、その気にさせないと動かない」とか、「いや、厳しく言わないと増長してしまう」と意見が分かれて、どっちが本当なんだろうと迷っている人がいますが、人をうまく動かそうとか、教えてやろうと考えることが、慢心なのです。あくまでも謙虚に修行に徹するうしろ姿が、人を正しい道へいざない、導いていくのです。外国にも「位高ければ徳高きを要す」という諺(ことわざ)があります。

庭野日敬著『開祖随感』第8巻 172~173頁より
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