今日のことば

12/20 土曜日

菩薩(ぼさつ)の条件

立正佼成会の会員綱領には、「菩薩行に挺身(ていしん)することを期す」と、私たちのめざすべき道が、はっきりと示されています。

菩薩とは、言うまでもなく一切の人を救おうと努力し、その利他行の中で自分の向上を志す人のことです。また菩薩のことを摩訶薩(まかさつ)とも言いますが、この摩訶とは大きいという意味、薩とは薩埵(さった)の略で人のことです。

つまり、菩薩とは大きな心を持った人ということで、大士(だいし)ともいわれます。菩薩道をあゆむ人は大きな心、大きな志を持った大士でなければならないわけです。

会員綱領を大きな声で唱えながら、心の中は、いつも人の噂(うわさ)を気にし、喜んだり、怒ったり、がっかりしているというのでは、とても大士とは言えません。まして、自分の心配ごとばかりに振り回されて精進する暇などないというのでは、とても菩薩行に挺身しているとは言えません。

かりに自分が問題を抱えていたとしても、まず人さまの喜びのために努力するのが、自分の悩みの解決のいちばんの近道なのです。人と喜びを共にできる心を持った人、それが菩薩です。

庭野日敬著『開祖随感』第6巻 278~279頁より
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