今日のことば
11/18 火曜日
基本を踏まえた修行
過日、市丸(いちまる)さんをはじめとして、かつて活躍した歌手の人たちが歌うテレビ番組をたまたま見る機会がありました。
ほとんどの人たちが、二十年以上も前にステージに立っていた人たちであるにもかかわらず、みなさんの声が衰えているどころか、依然として人をひきつける歌唱力に、感心させられました。
最近の若い歌手の中には、譜面も読めないという人もけっこういるということを聞きますが、基礎ができていませんから、自分の持ち歌以外のものを歌わせられると、まったく声が出ないということもままあるようです。このように、なにごとにも基礎は大切なもので、絵画、書道、スポーツなど、いずれも基礎なくしては真の上達は望めません。
宗教にも、もちろん受持(じゅじ)すべきもの、守らなければならぬ基本というものがあります。それを毎日ちゃんと徹底して守ってこそ、そこから自由自在の法の活用が生まれてくるのであって、基本を欠いた法であっては、とても人さまを救うことなどできません。
庭野日敬著『開祖随感』第6巻 94~95頁より