今日のことば
11/28 金曜日
社会の宝
ローマン・カトリックの底力とは、財力や信者数、世界的規模などを指すのではないと思うのです。
先日、「アリの町」のゼノ修道士が亡くなられました。昭和五年以来、長崎で伝道され、戦後は浅草で日の当たらぬ人たちの中に入って励まし続けてきた方です。このゼノ修道士が長崎で師事されたのがコルベ神父でした。この方は、のちにアウシュビッツ収容所で、人の身代わりになって亡くなられました。
他のために自分のすべてを捧げる生き方を貫いて、宗教者のあるべき姿を示した人たち、たとえばマザー・テレサのような方々が、カトリックにはたくさんおられます。そういう人たちが、カトリックを支える大きな力になっているのです。
「あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。人々が、あなたがたの立派な行いを見て、あなたがたの天の父をあがめるようになるためである」と『聖書』に説かれています。
私たちも、立正佼成会を真に立正佼成会たらしめるのに地道に菩薩行に励み、法の光を人びとの前に輝かさなくてはなりません。その努力を続けている人こそ立正佼成会の宝、いや社会の宝なのです。
庭野日敬著『開祖随感』第6巻 162~163頁より