今日のことば

2/12 木曜日

ただ待っていても

「魚の子は多いけれども、魚となるのは少ない」と日蓮聖人はおっしゃっていますが、ひと腹何千粒という卵がすべて魚になるかというと、そうはいきません。さまざまな条件が整わなくてはならないのです。

信仰も同じで、立派な伽藍(がらん)ができ、教学も整い、よい教えだと認めてもらえるようになったのだから、ほうっておいてもみんなが教えを求めてきてくれるかというと、ただ待っているだけではだめなのです。こちらから出向いて「この信仰で、あなたも必ず幸せになれます」と呼びかける慈悲のはたらきがなくては、人を仏道に導けません。

佼成会では創立以来、捨て身の飛び込みで法を説かせてもらってきました。先日、会の創立記念日に笠原一男先生がおいでくださって、「自分が救ってもらった喜びを隣近所に響き渡るような大声で叫ばなくてはなりません」と話してくださいました。私たちの布教は、人さまの幸せのため、国の安泰のため、世界の平和のためです。剣道でも、面をとられてはならないと身構えて踏み込まないのでは、こっちも一本をとれません。とりつくろって身構えているのは慈悲心が足りないのです。

庭野日敬著『開祖随感』第7巻 208~209頁より
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