今日のことば
1/29 木曜日
言葉より強いもの
自分の考えや気持ちを相手に伝えるのに、言葉はまことに便利なものです。それで、つい言葉に頼りすぎるようになってしまいがちなのです。子育てでも、お母さんはつい口数ばかり多くなるのですが、東武動物公園の西山登志雄(にしやまとしお)園長さんは、「動物のお母さんに学んでもらいたい」と言われます。
動物のお母さん、たとえばお猿さんなどは、群れの中で遊んでいる子どもを黙って見守っている。子どもは痛い目に遭(あ)うとお母さんのところへ飛んで帰りますが、その子に「どうしたの?」「どこが痛いの?」などと、うるさく聞かない。黙って、しっかり抱きしめてあげる。泣きやまなければ、もっと強く抱きしめてあげる。それだけで、子どもは元気に仲間のところへ戻っていくそうです。
子どもは親の言うことは聞かないけれども、親のやったとおり真似をします。いくら言葉をたくさん並べたからといって、こちらの心が伝わるものではないのです。逆に、言葉が心の通い合いを妨げるエボナイト(絶縁体)になってしまう場合もあることを、忘れないでほしいものです。
庭野日敬著『開祖随感』第7巻 120~121頁より