今日のことば

12/15 月曜日

形整えば心定まる

茶道でも華道でも、型というか形というものを徹底して教えます。初めはギクシャクしていても、それがだんだん身について自然に行なえるようになっていく、という順序を踏まなくては上達しません。

子どもの教育やしつけも同じです。やはり、最初は小さいうちに繰り返し繰り返し教え込まなくてはなりません。そうした型というか枠をしっかり教えてから、子どもの自主性を尊重するのであれば問題はないのですが、そうした型も枠も教えないで、ただ自由にさせておくというのでは話になりません。

初めは、型を教えてそれを守らせる。それがしっかりできるようになって、やがて子どもが成長して独自の考えでその型を破り、創造性を発揮するようになってこそ本物です。その順序を踏まない自己流は型破りどころか、ただのわがままにすぎません。

仏道修行でも同じで、いくらか行じ学んだという人にかぎって、「仏教は形ではない、心だ」などと言って、形式つまり毎日のご供養といった行を軽んじる人がいるのですが、これは誤りです。形を整えることで、心がおのずと定まってくるのです。

庭野日敬著『開祖随感』第6巻 264~265頁より
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