今日のことば

7/2 木曜日

長所探しの名人

幕末に活躍した吉田松陰(よしだしょういん)が開いた松下村塾(しょうかそんじゅく)は、長州藩の私塾に過ぎなかったのに、木戸孝允(きどたかよし)、高杉晋作(たかすぎしんさく)、伊藤博文(いとうひろぶみ)など明治維新の逸材(いつざい)を輩出しました。どうして、それほどの人材が育ったのでしょうか。

松陰先生は人の長所を見つけだす名人だったそうです。塾生の一人ひとりを、「このことについては、きみが天下第一だ。このことでは、きみが第一だ」とほめるのです。

お釈迦さまのお弟子には、智慧(ちえ)第一の舎利弗尊者(しゃりほつそんじゃ)、説法第一の富樓那(ふるな)尊者、多聞(たもん)第一の阿難(あなん)尊者などと呼ばれる人がいましたが、それと、まったく同じほめ方です。人育ての要諦(ようてい)はここにあるといえましょう。

私たちのサンガは、互いに人の長所を一生懸命に探し合って、みんなに輝いてもらう場といってもいいでしょう。ある教会長さんが、「私たちの教会では、みんなでアラ探しの名人を返上して人の長所探しの名人になろうと申し合わせ、教会が見違えるように明るくなりました」と報告してくださいました。

「心に優しさがないと人の欠点だけが目につく。そういう人はだれにも影響を与えられない」と司馬遼太郎(しばりょうたろう)さんは言われます。

庭野日敬著『開祖随感』第11巻 108~109頁より
TOPへ戻る