今日のことば

6/15 日曜日

挑戦を忘れない生涯

何歳になっても心の健康を失わない「スーパー老人」になる秘訣(ひけつ)を、テレビが紹介していました。それは、まず遊び心を忘れないこと、いつもかっこよくと心がけること、そして、何か一つのことをやり続けることだ、というのです。

体のここが悪い、そこも痛いと、いちいち気に病んで治療法を探し回る健康法ではなく、いくつになろうと挑戦するものを持って気力を奮(ふる)い起こすのが、最高の健康法というわけです。

パブロ・カザルスという人はチェロの神さまといわれる名手ですが、九十歳近くなっても毎朝ピアノに向かうのが日課で、夫人の腕にすがってようやくピアノの前にすわる体なのですが、ひとたび指が鍵盤(けんばん)に触れたかと思うと、信じられないような手さばきで弾(ひ)き始めたそうです。

また、奈良市のあるホームでお年寄りが子どもたちにわらべ歌を教えて一緒に合唱する音楽療法を始めたところ、老人の医療費が目に見えて減ったという報告もあります。

年齢とともに体力がだんだん衰えるのはやむをえないことです。たとえ一歩一歩のあゆみ、一つ一つの動作は遅く、鈍(にぶ)くなっても、最後まであゆみ続けたいものです。

庭野日敬著『開祖随感』第11巻 84~85頁より
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