今日のことば

7/9 木曜日

さなぎから蝶(ちょう)への大変身

子どもから大人に変わる思春期には、たとえて言えば、さなぎが蝶に変身するくらいの大変化が起こっているのだ、とカウンセリングの権威の河合隼雄(かわいはやお)さんが言われています。蝶などの場合は、その大変化が固い殻(から)に守られて行なわれるわけで、この殻の保護が大事だと河合先生は言うのです。

人間の場合は、子どもから大人に変わるといっても、さなぎが蝶に変わるように姿形の上でまるで違ったものになるわけではありません。それで、うっかりすると中学生や高校生の子どもに大変化が起こっているのを見過ごしてしまうのですが、その変化のときこそ、子どもたちは自分を支えてくれるよりどころを必死に求めているのです。

人が人間に育つのには、厳しさと優しい愛情の二つ、つまり厳愛(げんない)の二法が欠かせないことを、みなさんは法座で教えてもらっていると思いますが、わが子を信じきって大きく包み込んであげる母性的な愛と、人間社会の生き方を厳然と示す父性的な愛の大切さは、どんなに時代が変わろうと変わるものではないことが、よく分かります。それが人間が大人に成長するときの殻にあたるともいえましょう。

庭野日敬著『開祖随感』第11巻 134~135頁より
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