今日のことば
12/25 木曜日
忙しいほど本物になる
「こんな忙しい毎日で、とても信仰などしている暇(ひま)はない」という人が多いのですが、信仰は暇があるからできる、暇がないからできない、というものではありません。暇がある人の拝み方はあまり成果が上がらず、むしろ、忙しければ忙しいほど真剣に拝めるものなのです。
朝、早起きしてご供養し、夕方、仕事が終わったら感謝の念でご先祖さまを拝ませていただく。その拝み方が、忙しいときほど真剣になるのです。
現代人は新幹線に乗り、車をとばし、コンピューターをたたいて、忙しい忙しいと動き回り、能率を上げることに夢中になっていますが、そうして浮かした時間をどう使うのかと見ていると、その場かぎりの享楽にむだ遣いしている人が少なくないのです。
人間をあおりたて働かせ、余った時間を人間から盗み取る灰色の軍団のことを書いた童話があります。ビジネスや生活の能率化は、そこから生まれる余暇を本当に生かして使うためのものでしょう。それができなくては、文字どおり人は忙殺されてしまいます。
庭野日敬著『開祖随感』第7巻 16~17頁より