今日のことば

1/17 土曜日

苦の娑婆(しゃば)でのご守護

若い人から、こんな質問を受けました。「信仰をすると、なんの心配もない大安心の境地が得られるというけれども、苦労のない世界なんて、退屈で人間の進歩もなくなってしまうんじゃないですか」というのです。

なるほど、そのとおりです。しかし仏教は、初めからなんの心配もない世界を説いているのではありません。仏さまは「今此(こ)の処(ところ)は諸(もろもろ)の患難(げんなん)多し」とおっしゃられます。さまざまな人が、さまざまな欲望を持ち、さまざまな願望を追いかけてぶつかり合っているこの社会では苦の種が尽きることはありません。しかし仏さまは、「心配することはない。私がみんなをしっかり守ってあげる」とおっしゃられるのです。その仏さまのご守護は、この苦難に満ちた社会で困難に立ち向かう勇気を与え、どんな問題も解決できる道をお示しくださることなのです。その力を得たら鬼に金棒で、なにも恐れるものはありません。「どんな困難でもやってこい」と待ち構える気力がわいてきます。

仏さまのご守護とは、ただおすがりしていれば守っていただけるというものではなく、仏さまを信じ、教えを信じて自分の全力を尽くすことにあるのです。

庭野日敬著『開祖随感』第7巻 86~87頁より
TOPへ戻る