今日のことば
12/22 月曜日
修行せざれば不聞に等し
どんなに立派な着物をたくさん持っていても、タンスの中にしまっておくだけでは、なんの役にも立ちません。これは仏法をいくら聞いても実際に行なわなければ意味がない、という譬(たと)えとしてよく使われた言葉です。
もちろん、教えを聴聞することは欠くべからざる大事ですが、さらに、その実践なくしては真に仏法を理解することはできない、というわけです。
経典に「多聞(たもん)有りといえども、若(も)し修行せざれば、すなわち不聞に等し。人の食を説くとも、ついに飽(あ)くこと能(あた)わざるが如(ごと)し」とあります。
教えをいくら聞いても、それを実際に行じなかったならば、なにも聞かなかったのと同じである。それは、おいしいご馳走の話をいくらしたって、話だけでは腹は満たされないのと同じだというのです。
人のために法を説く、自分に執着の心がないかどうか反省する、いつも柔軟心で事に当たる、というように、たとえひとつのことであっても、日々実践することが大切なのです。
庭野日敬著『開祖随感』第6巻 282~283頁より