今日のことば
1/19 月曜日
六波羅蜜(ろくはらみつ)も一つの行から
在家の人がやっている信仰で、六波羅蜜を完全に会得してすべてを実行するというのは至難の業(わざ)のように思えます。確かに、ちょっと説教を聞いたぐらいでは、とても六波羅蜜は分かりません。しかし、「なにもかもすべて分からなくてもいいのです」と、お釈迦さまはおっしゃってくださっています。
教えられたとおりに「南無妙法蓮華経」と唱えてご先祖の供養を始めたら、ちゃんと功徳が頂戴(ちょうだい)できた。自分の心をちょっと変えたら、目の前のことが変わった。一念三千で、みんないいほうにいいほうに回っていくようになった……。そういう体験を、そのまま人さまに聞いてもらえば、それが六波羅蜜になっているのですね。「未(いま)だ六波羅蜜を修行することを得ずと雖(いえど)も、六波羅蜜自然(じねん)に在前(ざいぜん)し」と『無量義経(むりょうぎきょう)』に説かれているのが、それです。
とにかく、やるべきことをズバリとやって結果を出し、その姿をみなさんに見てもらえば、「なるほど」と心から納得してもらえます。その人にやる気を出してもらえるように、自分の身を使っていくのが菩薩行です。要は相手の心を揺り動かす実行の姿です。
庭野日敬著『開祖随感』第7巻 92~93頁より