今日のことば

4/25 木曜日

共に仏道を成(じょう)ずる人

仏道は仏になることをめざす道です。仏になるとは、真理にかなった見方、考え方、行動を身に体して、本来の自分である仏性を輝きださせることなのですね。その仏道修行のいちばんの近道は、仏さまのお手本どおりに真似(まね)ることです。そのお手本は経典に示されているのですが、それを真剣に行じているお師匠さんを見つけることが大切です。

書かれた真理を平面だとすれば、目の前の「生きた師」を通して示される真理は立体的だといわれます。さまざまな面から真理のはたらきを見せてもらえるからです。

ある教団では、「神に会いたかったら外に出よ」という教えがあるそうですが、街に出て接するさまざまな人びとこそ、神の使いであり、それによって自分が磨かれていくのだと教えているわけです。

「若(も)しは信若しは謗(ほう)、共に仏道を成ず」という経典の言葉があります。教えどおりに行じている人はもちろんのこと、かりに、いま道からはずれているようにみえる人であっても、自分のゆがみを映して見せてくれる仏さまなのだ、と拝めるようになったら本物です。

庭野日敬著『開祖随感』第8巻 248~249頁より
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