今日のことば
10/13 火曜日
報恩行のご供養
私たちが毎日精進させていただく、その功徳が先祖に回向(えこう)されて、すでにこの世におられないご先祖さまが喜ばれ、成仏してくださるのは間違いがないのですが、自分の精進のお陰でご先祖の諸精霊(しょしょうれい)が成仏できるのだ、といった考え方になると、いつしか増上慢(ぞうじょうまん)の心になってしまいます。それで、だんだんに心のこもらない、形だけのお給仕になってしまい、ご供養になってしまうのです。
お経文にも「われの力にあらず」という言葉がありますが、私たちが、いまこうして法縁を得て精進できるのも、また、ご先祖さまのご供養をさせてもらう気持ちになれたのも、すべてご先祖の積まれた功徳のお陰なのです。その大恩に、心から「ありがとうございます」と感謝する気持ちから出発しなくてはなりません。
本当のご供養は、自分が頂戴(ちょうだい)したご恩に、どうお報(むく)いできるかという報恩行です。自分がこうして毎日ご供養させてもらう時間を頂戴できている生活がどんなにありがたいことか、まず、それをしっかりとかみしめなくてはなりません。
庭野日敬著『開祖随感』第1巻 220~221頁より