諸宗教とのネットワーク

世界宗教者平和会議
(WCRP)

第10回世界大会(2019年、ドイツ・リンダウ)
第1回世界大会(1970年、京都)
創設50周年記念式典 同日本委員会のアジェンダ2030を発表(2021年、京都)
WCRP/RfPは、諸宗教の連帯によって平和活動を推進する国際組織です。1970年10月、世界39カ国から約300人の宗教指導者が京都に集い、「非武装・開発・人権」をテーマに第1回世界大会が開催されました。それ以降、2019年のドイツ・リンダウ大会まで、世界大会は10回を数えます。
今日では、同国際委員会(本部・ニューヨーク)が国連経済社会理事会(ECOSOC)でNGOの最高資格である総合協議資格を取得(1999年)。世界最大の諸宗教間対話組織として認知されるようになりました。世界90カ国以上にネットワークを有しています。
同日本委員会は、1972年に日本宗教連盟の国際問題委員会を母体として発足しました。2012年4月からは公益財団法人となり、核兵器廃絶、気候危機、人身取引防止、平和教育等の活動を展開しています。
立正佼成会では、WCRPの創設に尽力した庭野日敬開祖の遺志を継承し、国内外での活動に積極的に参加しています。
※WCRP(世界宗教者平和会議)について
WCRPは、World Conference of Religions for Peaceの略称。
国際的には、Religions for Peace=RfPと称しています。

アジア宗教者平和会議
(ACRP)

第9回東京大会が本会施設を拠点にオンラインで開催(2021年、法輪閣)
青年宗教者による植樹活動(2018年、ミャンマー)
救助されたインドシナ難民(1977年、長崎)
アジアの平和のために、アジアの宗教者が力を合わせて取り組もうと、ACRPではこれまでに会議を重ね、さまざまな行動へと踏み出してきました。
アジアには貧困や飢餓にあえぐ地域が多く、分断された国家体制を強いられている民族もあります。また、宗教、政治、経済問題など平和を阻害する要因も山積しています。1976年11月、「アジアの宗教者は、アジアの同胞のためにもっと積極的に手を取り合うべきだ」との声が高まり、第1回ACRP大会がシンガポールで開催されました。アジアの諸問題の解決に、アジアの宗教者自身が取り組むことを目的に、ACRP大会はこの後約5年ごとにアジア各国で開催されてきました。インドシナ難民の救済、ACRP平和教育センター(韓国・ソウル)の設立、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問と宗教者との交流、「日・朝・韓合同宗教者会議」の開催、人身取引防止に関する活動など、アジアの宗教者の主体性を生かし、さまざまな事業・活動を展開すると共に、アジア太平洋地域における宗教間の相互理解と協力を促進し、大きな成果を挙げています。

アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター
(KAICIID)

KAICIID開所式および理事就任式(2012年、ウィーン)
『平和のための諸宗教対話』をテーマにしたハイレベル会合(2018年、ウィーン)
『宗教間・文明間の協力から人類の連帯へ』をテーマにした国際会議で庭野光祥次代会長がKAICIID理事としてスピーチ(2019年、ウィーン)
KAICIIDは、サウジアラビアのアブドッラー前国王の提唱を受けて、国際的な宗教・文化間の対話を促進し、平和に貢献することを目的として2012年に設立されました。KAICIIDはオーストリア、スペイン、サウジアラビア政府が創設国、バチカンが創設オブザーバー国に名を連ねる政府間組織であると同時に、諸宗教の代表者が理事会を構成するFaith Based Organization(FBO:信仰を基盤とした団体)であるという特徴を持っています。本会の庭野光祥次代会長が創設当初より理事を務めています。KAICIIDは、宗教・文化間の対話センターとして、国連やWCRPなどの関連機関と協力し、レバノンなどのアラブ地域、ミャンマー、中央アフリカ共和国、スペイン、オーストリアなどを中心として、世界各地で「対話」に焦点をあてた平和教育、社会的結束、相互尊敬、紛争和解への取り組みを行っています。また、教育者やジャーナリスト、政府機関関係者などをはじめとするさまざまな分野の人びとに対して、宗教・文化間対話促進のためのトレーニングプログラムを実施しています。

国際自由宗教連盟
(IARF)

第35回世界大会で市内を行進する参加者(2018年、ワシントン)
本会・大聖堂で行われた第25回世界大会(1984年)
国連軍縮特別総会で庭野日敬開祖がIARF会長として演説(1982年)
IARFは、「自由」「寛容」「協力」を柱に、信教の自由を守り、宗教的な抑圧を解消するために100年にわたって活動を展開してきました。草の根レベルで、諸宗教間の対話・交流を促進しています。
IARFは、「ユニテリアン(自由キリスト者)と自由宗教思想家・活動家の世界協議会」として、1900年にアメリカ・ボストンで結成されました。翌年、ロンドンで第1回世界大会を開催。以後、3年おきに世界各地で大会が開催されています。立正佼成会はじめ日本の宗教教団が加盟したのは1969年。キリスト教を中心としたネットワークに仏教、神道が加わり、諸宗教間の相互理解が促進されてきました。1981年には庭野日敬開祖がIARFの第25代会長に就任。1984年の第25回世界大会は、東京で開催され、立正佼成会施設が会場となりました。世界大会などでは、会員・信徒といった草の根レベルでの交流が促進され、宗教体験を分かち合い、宗教・宗派を超えて信仰を学び合うという姿勢が見られます。IARFは100年以上にわたり「自由」「寛容」「協力」を柱に、諸宗教対話を推進してきました。それは信教の自由と少数派の人権を守り、宗教的な抑圧の解消に取り組んできた歴史でもあります。こうした取り組みが評価され、国連経済社会理事会(ECOSOC)でNGOの最高資格である総合協議資格を与えられています。
日本国内では、IARFに加盟している個人や教団が集まり、IARF日本連絡協議会(JLC、本会も加盟)を組織し、さまざまな活動を行っています。

日中韓国際仏教
交流協議会

第21回日中韓仏教友好交流会議日本大会(2018年、神戸教会)
第22回同会議中国大会(2019年、中国・広東省)
三国の「黄金の絆」を確認(2019年、中国・広東省)
日本、中国、韓国の仏教と文化の交流を通じ、東アジア仏教徒の絆を強め、世界平和に貢献することを目的に1994年に結成されました。中国佛教協会40周年を記念する交流会が京都で開かれた際、会長の故・趙樸初師が、東アジア仏教徒の「黄金の絆」を強めるため三国仏教徒による国際会議の開催を提案したのが発端です。1995年、北京で日中韓仏教友好交流会議が開かれ、仏教史上初めて三国仏教徒が一堂に会し、世界の平和を真剣に討議しました。翌1996年にはソウル、1997年には京都(立正佼成会京都教会)・奈良(東大寺)を会場に「黄金の絆」を強めてきました。
その後も三国を舞台にシンポジウムが毎年開催され、親善、仏教興隆などに関する事業を行っています。その一つに三国共通の仏教根本聖典の編纂があります。北京大会で立正佼成会の庭野日鑛会長が提唱したもので、その後、立正佼成会が委託を受け、中央学術研究所が編集に携わりました。現在三国の継続研究として認められています。

日本宗教連盟
(日宗連)

日宗連創立70周年記念シンポジウム(2017年、東京・港区)
第6回宗教文化セミナー「美しき日本の残像——古民家の再生と日本再生」(2018年、東京・港区)
第5回宗教文化セミナー「宗教者が担う社会活動——宗教教誨師、チャプレン、臨床宗教師の現場から」(2017年、東京・中央区)
日宗連は教派神道連合会、全日本仏教会、日本キリスト教連合会、神社本庁、新日本宗教団体連合会の5連合が加盟する宗教の連合体です。
終戦後の1946年、政教分離の原則により、神社本庁が宗教法人として設立されました。同年6月、仏教、キリスト教、教派神道の3連合会に神社本庁が加わり、政府の支配から離れ、日宗連へと発展的に改組されました。そこには、戦前の反省を踏まえ、宗教者が信教の自由、政教分離の原則が必要であることを痛感するに至ったという背景があります。1951年には新宗教の連合体・新宗連が組織され、翌年、日宗連に加盟しました。これにより、日宗連には教派神道連合会、財団法人全日本仏教会、日本キリスト教連合会、宗教法人神社本庁、財団法人新日本宗教団体連合会の5連合が加盟することになり、一部を除きほとんどの日本の諸宗教団体が加盟しているという、世界に類を見ない宗教の連合体へと発展しました。
その後、平和祈念の集会などを開催し、1963年には「核兵器禁止宗教者平和使節団」をヨーロッパに派遣しました。今日では、「宗教と税制」「脳死・臓器移植」「持続可能な開発目標『SDGs』入門講座」「宗教者が担う社会活動─宗教教誨師、臨床宗教師」などの社会問題に関するシンポジウムを開催しているほか、宗教者の見地から各種法案に対しての意見書を政府機関に提出しています。

新日本宗教団体連合会
(新宗連)

全国総会が本会の大阪普門館で開催(2019年)
毎年8月14日に国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑で開催される「戦争犠牲者慰霊並びに平和祈願式典」(2021年)
自然災害の犠牲者の慰霊を目的とした「第5回新生復興祈念集会」(2018年、岩手)
新宗連は新宗教の諸教団が手を携え、人々の魂の救済と社会の浄化、世界平和に貢献することを目的に活動を推進しており、現在57教団が加盟しています。
第2次世界大戦後、「日本国憲法」によって信教の自由が宣言され、さまざまな新しい宗教教団が、戦後の疲弊しきった日本人に生きる希望と勇気を与えようと、活発な活動を展開するようになりました。そのような中、1951年10月17日、新宗教の諸教団が手を携えて、人々の魂の救済と社会の浄化、ひいては世界の平和に貢献していこうと新宗連が結成されました。新宗連は翌1952年、日本宗教連盟(日宗連)に加盟。諸宗教との協力、協調をはかりながら、これまでに、原水爆禁止や開発途上国への開発援助などの平和運動、伊勢神宮国有化阻止、靖国神社国家護持反対など、信教の自由を守る運動を主に活発な活動を展開してきました。
また、新日本宗教青年会連盟による千鳥ケ淵戦没者墓苑での「戦争犠牲者慰霊並びに平和祈願式典」や「東南アジア青年平和使節団」、災害支援、ボランティア活動、地球環境問題などにも継続的に取り組み、大きな成果を上げています。全国11ブロックに分かれた「総支部」でも、活発な対話・交流を基盤に平和活動が展開されています。
結成65周年を迎えた2016年10月に開催した全国総会では、これまで活動の指標となってきた標語「信教の自由を守ろう」「宗教協力を進めよう」「世界の平和に貢献しよう」に、「信仰心を広めよう」というスローガンを新たに加えることを発表しました。

世界連邦
日本宗教委員会

「第35回世界連邦平和促進全国宗教者・信仰者東京大会」が本会・大聖堂で開催(2013年)
日米両国の戦没者の慰霊と世界平和を祈る「ハワイ平和祈念使節団」を毎年派遣(2020年、硫黄島)
第38回世界連邦平和促進全国宗教者・信仰者福岡大会(2016年)
世界連邦運動に呼応し1967年、神道、仏教、キリスト教、イスラーム、教派神道、新宗教、諸宗教の代表による超宗派の平和運動組織として「世界連邦日本宗教委員会」が発足しました。現在国内各地で「世界連邦平和促進宗教者大会」を開催すると共に、国際交流に尽力しています。
世界連邦運動とは、世界の国々が互いに独立を保ちながら、地球規模の問題を扱う一つの民主的な政府(世界連邦政府)をつくることを目的とした運動です。国際連合の改革と強化を通して世界連邦を実現し、世界各国が世界連邦政府の下で法的かつ効率的に、ひとつの秩序のもとで平和と人権を守っていくことができる世界の構築を目指しています。
「世界連邦」という考えは、思想家や哲学者の間には歴史的に古くからあり、第2次世界大戦後、一般民衆をも含めた実践運動として発展しました。1946年、各国の世界連邦主義者がベルギーのルクセンブルグに集まり「世界連邦政府のための世界運動」を組織、翌1947年にスイス・ジュネーブ湖畔のモントルー市で第1回大会が開催されました。その後、各地で世界大会を開催、研究会議や討論集会を催すなど世界連邦の必要性について世論を喚起するとともに、各国政府に働きかけています。
日本では、1948年、広島被爆3周年を機に「世界連邦建設同盟」が結成され、その後「世界連邦都市宣言運動」が多くの地方自治体に広まりました。同運動に連携する動きは宗教界にも見られ、1967年、「世界連邦日本仏教徒協議会」「基督教世界連邦協議会」「世界連邦教派神道協議会」を母体に、超宗派の「世界連邦日本宗教委員会」が創立されました。さらに、1991年、国内で世界連邦運動を展開している団体間の連絡・提携を緊密にし、共同して事業を行うことを目的に「世界連邦推進日本協議会」が結成されました。同協議会は「世界連邦建設同盟」「世界連邦日本国会委員会」「世界連邦宣言自治体全国協議会」「世界連邦全国婦人協議会」「財団法人世界平和協会」「世界連邦日本宗教委員会」の6団体で構成され、毎年、全国各地で「世界連邦日本大会」を開催しています。
「世界連邦日本宗教委員会」では毎年、「世界連邦平和促進宗教者大会」を開催しているほか、これまでに各国に宗教使節団を派遣し、国際交流を進めてきました。

各地の宗教者
懇話会など

「第16回奈良県宗教者フォーラム」で基調講演を行う庭野日鑛会長(2019年、奈良教会)
毎年長崎の原爆落下中心地公園で行われる長崎県宗教者懇話会主催の「原爆殉難者慰霊祭」(2018年)
大分宗教者懇話会主催の「第7回世界平和の祈り」(2019年、大分教会)
それぞれの地域の諸宗教者が手を携えて、地元のニーズに沿った活動を展開していこうと、日本の各地で「宗教者懇話会」などの宗教協力組織が結成されています。本会の各教会も、それらの会に加盟し、宗教・宗派を超えた対話、活動を推進しています。
本会の各教会では、地域の神道、仏教、キリスト教、新宗教など諸宗教者で構成される「宗教者懇話会」などに加盟し、対話・交流ならびに諸活動を行っています。各懇話会では、それぞれの地域で事故などでなくなった方々のみ霊を慰める「事故殉難者慰霊祭」や戦争犠牲者を追悼し平和を祈念する式典、「祈りの集い」などを開催しています。聖職者間の対話から一般信者、会員レベルの交流に発展しているケースも多く、宗教者のメッセージを社会に届けようと、地域のニーズに合わせた学習会や講演会、シンポジウムなどさまざまな活動も展開されており、社会に積極的に貢献する姿勢に対し、地域からも期待が高まっています。活動の一例として、奈良県の宗教者が一堂に会し、毎年開催している「奈良県宗教者フォーラム」や長崎県宗教者懇話会が8月8日に原爆落下中心地で開催する「原爆殉難者慰霊祭」、沖縄宗教者の会主催の「祈りと平和の集い」(8月15日、糸満市摩文仁・平和祈念堂)などがあります。
よくあるご質問
立正佼成会に関する「わからない」に
お答えします。
よくあるご質問
立正佼成会ってどんなところ?
家の近くに教会はある?
会員になると何をするの?
このページについて
ご意見をお聞かせください。
役に立った
どちらでもない
役に立たなかった