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2001年08月28日 金沢で国連軍縮会議

新世紀の軍縮について討議する「国連軍縮石川・金沢会議」(主催・国連軍縮局、国連アジア太平洋平和軍縮センター)が8月28日から31日まで、石川県金沢市のホテル日航金沢で開催されました。今回は、17カ国の政府高官、学者、軍縮の専門家ら約70人が参加。本会から松原通雄渉外部長が出席しました。

この会議は、参加者が自国の国益にとらわれず、個人の立場から討論をするもので、今年は『アジア太平洋地域:21世紀における安全保障の範囲及び軍縮の変革』をメーンテーマに、「大量破壊兵器」「平和軍縮推進のための諸機関及び団体」「小型武器の非合法移転のあらゆる側面に関する国連会議」など5つのテーマに基づいて活発な議論が展開されました。
7月に国連で開かれた「国連小型武器会議」で行動計画が採択されて以来、初の国際会議となった今回、小型武器の問題について特に活発な議論が行われました。この国連会議で副議長を務めた堂之脇光朗・外務省参与が、行動計画の内容を報告。「全会一致で計画が合意したことは重要であり、評価に値する」と述べました。パキスタンのハリッド・アジズ・ババール国連及び軍縮担当局長は武器回収、「武器を破壊する日」の設定など自国の小型武器に対する取り組みを紹介しました。これに対し、広島市立大の神谷昌道・広島平和研究所特別研究員(本会から出向)は「小型武器などミクロの軍縮と核軍縮の双方のバランスが重要。これらに包括的に取り組んでいくことが真の意味の軍縮になる」と述べました。
また、同会議では会期中、県民を対象としたシンポジウムも開催され、多くの学生、市民が世界平和や軍縮について考える機会となりました。

(2001.9.5記載)