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2001年09月26日 立正佼成会が「同時多発テロ事件」に対する取り組みを発表

米国での「同時多発テロ事件」に対し、立正佼成会はこのほど、今後の具体的な取り組みを決め、各教会に通知しました。庭野日鑛会長の「緊急談話」、テロ事件に対する会員の心情を踏まえつつ、WCRP(世界宗教者平和会議)はじめとする国内外の諸宗教との連携を重視して検討されたものです。具体的には、1.本会会員の心を一つにした祈り 2.WCRPと共に歩む活動(多発テロ関連被災者救援募金) 3.励ましの手紙(小学生・中学生・高校生による励ましのメッセージ送付) 4.「世界平和祈りの週間」での祈りの結集、などが、今後、全国レベルで展開されることになりました。また、教団内に「多発テロ関連対策会議」を設置し、継続的な対応を図っていくことも決まりました。国際的には、WCRP国際委員会が計画する緊急プログラムへの参画なども計画されています。(なお、2001年12月31日をもって会員の取り組みは終了しました。)

11日に米国で起きた「同時多発テロ事件」以降、立正佼成会は、ニューヨーク教会と連絡を密にし、会員の安否確認などを進めました。同時に、WCRP国際委員会、同日本委員会などと連携しながら、今後の取り組みを検討してきました。
12日には、WCRP国際委員会が「緊急アピール」を発表。15日には、WCRP国際委員会会長の一人である庭野会長が、「緊急談話」を発表し、WCRP国際委の声明に賛意を示すと共に、犠牲者に哀悼の誠を捧げました。
これを受け、教団では18日、臨時部長会議が開催され、テロ事件に関する本会としての取り組みを検討。「祈り」「募金」「励ましの手紙」などを柱とする諸活動を決定しました。
また、今回のテロ事件への対応を継続的に検討する機関として、教団内に「多発テロ関連対策会議」(全部長、関連部署の課長で構成)が設置されました。
本会の取り組みの概要は、次の通りです。

本会会員の心を一つにした祈り

テロ発生直後日から、大聖堂では、毎朝6時、9時のご供養にあたり、犠牲者の冥福と行方不明者の早期発見、テロの惨禍が二度と繰り返されないことを祈念する式文(前唱、後唱文)が奏上されています。22日には、同様の式文が各教会に送付されました。教会や家庭で活用されます。

WCRPと共に歩む活動

Ⅰ募金活動
WCRP国際委員会、同日本委員会と連携して、テロ事件関連の被災者救援募金活動を実施します。「立正佼成会一食平和基金」の一環として、新たに銀行口座を開設。寄せられた募金は、最終的にWCRP国際委員会に寄託され、被災者の救援などに充てられます。当面、期限を設けず、本会会員を中心に、広く献金を募ることになっています。
Ⅱ励ましの手紙
小学生、中学生、高校生によるメッセージを米国の子どもたちの心を癒し、励ますために届ける活動。寄せられたメッセージは、WCRP米国委員会に寄託され、現地の子どもたちに手渡されます。

《メッセージの書き方》
1.分量に制限はありません。一人ひとりの思いがしっかり伝わるように、すべて「英語」で記入します。
※英語への翻訳が必要な場合は、各教会で対応してください。
2.住所・氏名、年齢を明記。メッセージは、教会単位でまとめ、青年本部に送付してください。第1次締め切りは、10月15日。

「世界平和祈りの週間」での祈りの結集

「世界平和祈りの週間」で全会員の祈りを結集します。「世界平和祈りの言葉」の『意義と目的』に、今回のテロ事件の犠牲者に対する追悼と「報復」による惨事が広がらないよう祈りを捧げていく大切さを強調する一文が盛り込まれました。
《実施期間》
国連創設記念日(10月24日)を挟んだ10月21日から28日までの8日間。
《実施内容》
大聖堂、全国各教会、各家庭で、毎朝のご供養前に、「祈りの週間」の『意義と目的』を朗読して確認し、日替わりでテーマを設けた「世界平和祈りの言葉」を読み上げる。また、各家庭で「祈りの言葉」を実践する。
《目的》
1.世界平和に向けての意識・自覚の高揚 2.全世界の宗教者の祈りの結集 3.国連支援 4.草の根レベルでの宗教協力の推進
《参加団体》
英国国教会平和のための信徒会、人間性・平等・道徳・利他主義・寛容・統合・共同体での奉仕を支えるムスリム協会、クウェーカー平和と奉仕委員会、ローマ・カトリック諸宗教委員会、シーク教聖信徒会、ユニテリアン・自由キリスト教平和信徒会、国連協会、世界宗教者平和会議、世界諸宗教会議、世界軍縮キャンペーン、立正佼成会など35団体

その他

I WCRP国際委員会プログラムへの参加と支援
現在、WCRP国際委員会は、緊急プログラムを企画・立案し、準備を進めている。具体的には、「緊急アピール」の中で発表された国際的な宗教指導者と政治指導者によるサミットが、10月下旬から11月にかけて、テロ事件の起きたニューヨークで開催が予定されている。
期間中には、今後の対応を検討するための国際執行委員会、同財務委員会が開かれるほか、『テロリズムに反対し、平和をともなう正義を求める諸宗教の連帯』をテーマにしたシンポジウム、モスク(イスラム教寺院)を会場にした祈りの式典、コフィ・アナン国連事務総長との面会、ワシントンの政治リーダーとの面会などが計画されています。本会からは、庭野会長が出席する予定です。
II 本会一食平和基金の支援
今後の状況を把握しながら、WCRP国際委員会などの活動を積極的に支援していきます。

(2001.09.26記載)