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2002年01月20日 エルサレム3宗教聖職者による「中東宗教指導者会議」――WCRPが後援

聖地エルサレムのユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3宗教指導者らが1月20、21の両日、エジプト・アレクサンドリアで「中東宗教指導者会議」を開催しました。これは、ジョージ・ケアリー英国国教会カンタベリー大主教(WCRP=世界宗教者平和会議=国際委員会会長)が企画したもので、WCRP国際委員会が後援。ウイリアム・ベンドレイ同国際委員会事務総長が参加しました。

会議には、イスラエル側からバクシ・ドロン国家主任ラビ、メルヒオール外務副大臣、パレスチナ側からはタミミ・イスラム法廷長官、シテル自治政府国務省らが出席しました。この席で、イスラエル・パレスチナ武力衝突の早期終結を求める共同宣言が採択されました。
宣言では、「神の名のもとで無実の者を殺すことは神への冒とくである」とテロを非難し、煽動や憎悪、誤解に反対することを呼びかけた上で、イスラエルとパレスチナ双方に米停戦案の履行を要求。和平実現に向け3宗教指導者間で常設の委員会を設けることなどが盛り込まれました。
政府任命の聖職者や閣僚が和平を呼びかけるのは異例のこと。政治的な思惑を離れ、宗教的立場から国際社会に対して平和姿勢を示していくことが重要だとの認識から、今回の会議が実現しました。WCRP国際委員会は、同会議の成果を引き継ぎ、宣言内容を具現化する役割を担っており、今後、「中東諸宗教評議会」設立に向けて活動していく計画です。

(2002.01.31記載)