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2002年02月07日 JENがアフガン国内で活動開始

立正佼成会も加盟する「特定非営利活動法人JEN」が、アフガニスタン国内で難民支援活動を本格的に始動しました。昨年12月、首都カブールに事務所を開設。1月中旬には、小学生を対象に文房具を配布しました。JENはすでにパキスタンで「越冬支援」などのプロジェクトを進めており、今後は両国で心のケアをはじめ、復興に向けた支援活動も行っていく予定です。JENは同地域でのプロジェクトを「長期的な取り組み」と位置づけ、5年間を当面の活動期間として進めていく意向です。

JENがアフガニスタン国内でプロジェクトを行うのは、首都カブールをはじめガスニ、ロガール、ワルダックの4つの州。昨年12月下旬にカブール事務所を開設して以来、国連機関や現地のNGO(非政府機関)と調整を図りながら、支援活動の準備を進めてきました。その結果、JENはアフガニスタン国内での第一弾の活動として子どもたちの教育支援に着手することになりました。
現地では、教育に対する人々の意識が高く、タリバン政権以前は学校をはじめ、地域レベルで子どもたちの勉強が活発になされてきました。しかし、過去5年間にわたるタリバン政権下で女子は教育の機会を奪われてきたのです。再び学習の機会を取り戻した子どもたちのために、カブール州内では3月から15の女子高等学校が新生スタートします。JENは教育支援の一環として文房具の支援を実施することになりました。
1月14日には1年生から12年生までの生徒が通う「ラミ・アシャヒド・ハイスクール」で1700人の女子生徒に鉛筆やノートなどを手渡しました。また、16日には、同校の男子生徒600人にも文房具を配布。破損した校舎の窓ガラスに代わるビニールシートの支援も行いました。アフガニスタン経済の活性化を願い、文房具はすべて国内で調達しました。

現在、JENカブール事務所では、越川芳枝・プログラムオフィサーを中心に、現地採用の6人のスタッフが今後のプロジェクトについて準備を進めています。また、JEN東京事務所スタッフの田沢茂之さんが今月中旬に現地入りし、具体的に活動を進めていきます。
田沢さんによると、今後は、米英両軍の空爆から隣国などに逃れていた難民の帰還が始まるため、避難民、帰還民双方の支援が必要とされるといいます。近い将来、アフガニスタン内にコモンルーム(集会所)をつくり、「こころのケア」と「自立支援」を推進する予定です。JENはすでにパキスタン国内で、アフガン難民を対象に支援活動を実施。カブール、ぺシャワールを拠点に「越冬支援」を中心としたプロジェクトを遂行しています両国とも国連機関、NGOなどと調整を図り、今後、5年を目途に活動を進めていく意向です。

(2002.02.07 記載)