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2002年02月10日 酒井教雄参務、泉田佳子布教相談役がUUAの「インドプロジェクト」を視察

WCRP(世界宗教者平和会議)などで協力関係にあるUUA(ユニテリアン・ユニバーサリスト協会)が取り組む「インドプロジェクト」視察のため、酒井教雄参務と泉田佳子布教相談役は2月10日から19日まで、インドを訪問しました。

今回の視察は、UUAのウィリアム・シンクフォード会長、デニス・ダビドフ前理事長と合同で行われました。なお、本会一食平和基金の調査のため、外務部の根本昌廣次長らが同行しました。
インドは、カースト制度の影響が今も残り、その中で最下層に置かれた人々が全人口の15パーセントを占めています。彼らは「ダリツ」と呼ばれ、差別され、抑圧された生活を強いられてきました。UUAは、そうした人々の生活向上や権利獲得のための活動資金を援助しながら、貧富の格差の是正や社会正義の実現を進めてきました。
酒井参務一行はまず12日、インド北西部グジャラート州のアーメダバードにあるSEWA(自己雇用女性協会)を訪問。「ダリツの女性」というもっとも弱い立場にある人々の経済的向上や自立促進を図るプロジェクトを見学しました。
13日には、ダリツへの抑圧を排除し、権利獲得を目指す弁護士のマーチン・マクワン氏によって創設された「ナブサージャン・センター」を訪れました。同センターでは、マクワン氏を中心にダリツの連帯を強めながら、法的手段に訴えて、不当な処遇の改善が進められてきました。同氏からは、平等な社会の実現に向けたさまざまな活動や実践についての報告を受けました。
このあと、一行は、インドの国家や各州の予算が適正に使われているかを監視している「インド予算分析プログラム」を視察しました。また、16日には、同国南西部マハラシャラ州で山岳民族やダリツの人々の奴隷的生活からの解放を目指す農村開発活動「ヴィダヤックサンサッド」を見学。創設者のヴィベック・パンチッド氏から、人間としての尊厳の復興と自立に向けた連帯運動の説明を受けました。

(2002.03.01記載)