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2003年02月23日 WCRP難民委員会が第5次アフガニスタン調査訪問団派遣

WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会難民委員会は、アフガニスタン難民支援事業を再開するため、2月23日から10日間の行程で、調査団を派遣しました。一行は、パキスタン国境、ナンガハル州を中心に現地調査を実施。このほか、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)カブール事務所などを訪れました。

第5次アフガニスタン調査団は、米国同時多発テロ以降、中断していた同国での教育支援事業再開に向けた現地調査と、昨年、同委員会からUNHCRに緊急支援された『アフガン帰還難民住宅再建プロジェクト』の視察を目的に派遣されました。
一行はアフガニスタン政府教育局、UNHCR、SVA(シャンティ国際ボランティア会)ジェララバード事務所などの協力を得て、隣国パキスタンからの帰還難民が多数居住する同国東部地域を中心に調査。ロダット郡、バチコット郡などを訪れ、小学校の授業を視察したほか、学校運営について関係者から意見を伺いました。
現地では、復学を希望する子供の数に教室数が追いつかず、ほとんどの学校が屋外で「青空学級」を開いています。冬は零下、夏は50度近くと暑さ寒さが厳しい。屋外での授業は子供の体力を極度に消耗させます。都市部に新築された校舎でも、トイレなど設備が不足し、劣悪な環境下で授業が行われています。調査団は小学校、高校など約10校を訪ね、子供たちの置かれた厳しい現状を目の当りにしました。
また、一行はUNHCRカブール事務所を訪問、同委員会が緊急支援した『アフガン帰還難民住宅再建プロジェクト』で建設された住宅を視察。ダニエル・エンドレUNHCRカブール事務所副所長から「WCRPの支援のお陰で、400世帯分の住居を建設することができた。約5000人の難民救済に役立てられた」と説明を受けました。
今回の現地調査を踏まえ、同難民委員会では、SVAと協力して、教育復興事業を軸にアフガニスタンへの支援再開を検討しています。

(2003.04.04記載)