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2003年03月16日 WCRP国際事務総長がイラクを訪問、イラク戦争に対する宗教者の取り組みを模索

3月16日から18日まで、WCRP(世界宗教者平和会議)国際委員会のウイリアム・ベンドレイ事務総長と杉野恭一事務総長補(本会から出向)が開戦間近のイラク、バグダッドを訪問しました。

訪問の目的は「イラク国民ならびに現地諸宗教者に、世界の諸宗教者による連帯の意思を伝える」「イラクの子供たちの健康ならびに教育を供与・促進するため、ユニセフ、イラク事務所とのパートナーシップを構築する」「現地諸宗教指導者と会い、イラク諸宗教評議会(WCRPイラク委員会)の設立の準備を進める」「戦争回避を訴えるWCRP事務総長緊急アピールを世界に向けて発信する」の4点です。
ベンドレイ事務総長はバグダッド滞在中、イスラーム・スンニ派、シーア派を会員にもつイラクイスラーム会議機構のアブドゥラティフ・フマイン事務総長ならびにアッシリア正教セベリウス・ハワ大主教と面会し、イラク諸宗教評議会設立について話し合いました。この席で、仮にイラク戦争が避けられず、政権交代により行政機関の機能が停止し、社会機構が破壊された場合、唯一イラクの人々を結び付けるものが宗教コミュニティーであるという見解で一致。戦後の混乱時に、人々を癒し、和解を進め、信頼を醸成し、民主国家を構築していく礎となるのは宗教コミュニティーである、と確認されました。
同国際委は、これまで、国連安全保障理事会各国政府、イラク国連大使、イスラム諸国機構、国連事務総長室等に働きかけ、紛争の平和的解決、武力の行使に関する国際法の遵守、国連を通した国際協調主義の重要性をしばしば訴えてきました。昨年10月に事務総長声明を、今年2月には国際執行委員会声明を発表しました。そうした努力にもかかわらず戦争に突入した今、同国際委は、短・中・長期的な世界の諸宗教者による取り組みを模索しています。
3月26日には、イスラム諸国機構モクター・ラマニ国連大使、バチカンのセレスティーノ・ミグリオーレ国連大使、米国キリスト教協議会ロバート・エドガー事務総長、国連事務総長補佐官ケビン・ケネディー氏、ユニセフ国際部長セシリオアドーナ氏等を米国・ニューヨークの国連チャーチセンターに招き、今後の対策について話し合いました。その中で、世界の諸宗教者が結集し、イラク戦争の即時停戦を訴えるべきだとの提案が出されました。これを受けて、世界宗教指導者の緊急集会開催に向けて現在準備が進められています。
また、同国際委は、戦争終結後直ちにイラクを再度訪問し、現地のイスラーム・シーア派、スンニ派、キリスト教、ユダヤ教その他の諸宗教指導者とともに、イラクの和解と平和構築の担い手となるWCRPイラク委員会を設立する予定です。さらには、同委員会がユニセフと連携、協働し、イラクの子供たちへの支援を行うことも企図されています。

(2003.04.11記載)