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2003年08月02日 植林ボランティア隊の一行が帰国

立正佼成会一食平和基金の合同プロジェクトの一つであるエチオピア・ティグレ州での植林活動に参加していた「植林ボランティア隊」(主管=外務部・青年本部、隊長=兵頭教之・宮崎教会長)の一行20人が現地での活動を終え、8月2日、帰国しました。同隊の派遣は今年で7回目を迎えました。

エチオピアは60年前まで、国土の40%が森林で覆われていたといわれています。それが耕地面積の拡大や建築材料、燃料に使用するための森林伐採に加え、1975年から17年間に及ぶ内戦、98年から2000年まで続いたエリトリアとの紛争、たび重なる干ばつなどの影響により、現在では、森林の割合は国土の1%にまで激減してしまいました。
エチオピアの森林減少に対し、立正佼成会一食平和基金では1993年、同国ティグレ州にあるNGO(非政府機関)「ティグレ救援協会(REST)」が同州サムレ・シャルティ村で行っている植林活動の支援を開始しました。この11年間に約900万本の苗木が植えられました。
一行は7月24日、州都・メケレにあるREST本部を訪問。ツァハイェ・ガブラセラセ環境保全部長とヤマネ・ソロモン調整部長から同州の食糧事情や農業収穫高の現状、RESTの活動概要などについて説明を受けました。
翌7月25日は、4台のジープに分乗し、同村マイタカリー地区とギジェット地区にある植林用の苗の栽培場を見学しました。サスバナシスバン、ユーカリタス、シーナスモレなどの苗木を視察しました。また、95年と97年に本会ボランティア隊によって植林されたユーカリタスの生育状況を観察しました。
7月26日と28日は、メケレから約50キロ離れたマイタカリー地区で、植林活動を展開しました。同地区に暮らす青年約40人とともに、2日間で約800本の苗木を植えました。隊員の一人は「どうしても育ってほしいという願いを込めて一本一本植えさせて頂きました。現地の青年が一心不乱に植えている様子を見て、自分たちの国を守りたいという気迫が伝わってきました」と感想を語りました。一方、作業に加わった村人の青年は「一緒に植林ができて、とてもうれしい。今までこの辺りには木がありませんでしたが、植林活動を続けていけば、土地が豊かになり、食べることにも困らなくなります」と話しました。
また、隊員たちは、7月25日、27日の2日間、RESTが現地で行っている蜂蜜栽培やダム、湧き水を利用した水道施設を見学したほか、「アフリカへ毛布をおくる運動」で毛布を受け取った村人宅を訪問しました。

(2003.08.08記載)