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2003年09月05日 「9・11」の取り組みに向けて

世界中の人々を震撼させた9・11「米国同時多発テロ事件」から2年を迎えます。三回忌にあたり、立正佼成会ニューヨーク教会をはじめ、日本国内でも、犠牲者の慰霊法要や祈りの集いなどが計画されています。11日の活動内容と「9・11」に寄せる立正佼成会の会員たちの思いを紹介します。

<ニューヨーク教会>
立正佼成会ニューヨーク教会は、教会道場での慰霊供養の後、事件現場となった世界貿易センタービル跡地(グラウンド・ゼロ)を訪れ、献花と献鶴を行い、慰霊供養を行う予定です。併せて、事件後、立正佼成会会員から寄せられた「励ましの手紙」の追加分を遺族の子供たちに手渡すため、現在、ニューヨーク市当局などと調整を図っています。

○会員の声
テロによって、世界貿易センタービルが突然消えてしまったことは、大変ショックな出来事でした。
テロ事件以降、米英軍によるアフガニスタンへの攻撃、そしてイラク戦争と、世界に戦火が広がっています。戦争に何の意味があるのか、アメリカにいながらも米国政府の政策は理解することができません。
私は会長先生の言われるように、常に相手を認め、尊重し、自らは謙虚になっていくことが、平和につながる大切なことなのだとあらためてかみしめさせて頂いています。
次の世代にいのちの尊さや争いの無意味さを伝え、平和な世界をつくっていくことが、テロ事件を体験した私たちの世代に与えられた役目だと感じています。

<二豊宗教者懇話会(中津教会が加盟)>
中津教会が加盟する「二豊宗教者懇話会」は2002年に続き、同教会道場で「米国同時多発テロ犠牲者追悼と世界平和の祈り」を行います。同教会ほか、神道や伝統仏教、キリスト教などの宗教者20人がそれぞれの儀礼儀式によって祈りを捧げます。

○会員の声
旅客機がビルに衝突する光景は今も忘れることができません。あのテロによって、「世界が平和ではない」という事実を、あらためて突きつけられたような気がしています。
悲しいことに、テロ以降、アフガニスタンやイラクに戦火は広がってしまいました。暴力は報復の連鎖を招くだけだということが証明されているように思います。為政者には、上げた拳を振り回すことが勇気ではなく、拳をおさめ、平和的解決を図っていくことこそが真の勇気であると理解してほしいのです。
私たちは認め合い、ゆるし合う世界を築いていかなければなりません。宗教や信仰を持つ者同士が手を取り合って、平和を念じ続けていきたいと思っています。

<明るい社会づくり運動学生委員会(東京教区・西北ブロックが加盟)>
東京教区・西北ブロックの大学生らで構成する明るい社会づくり運動学生委員会は、東京・豊島区の池袋西口公園広場で「9・11平和のともしび」を実施します。2002年に引き続き、アフガニスタンに学校を建設するための募金活動や現地の写真を集めたパネル展を行います。

○会員の声
平和実現のために何か行動を起こしたいと思い続けていましたが、一人では、具体的に何をしたらいいのか分かりませんでした。このイベントを多くの仲間と共に実施する中で、皆、自分と同じ気持ちだったんだと気付き、一体感を味わい、平和のための力強い一歩を踏み出すことができました。米国同時多発テロ事件以降、世界中で平和を願う活動が行われています。国は違っても平和を願う気持ちは同じです。テロ事件から2年が経過し、人々の関心が薄れつつありますが、こういう時期だからこそ平和のために行動したいと願う人たちとの縁づくりをしたい。9月11日を世界中の人が平和への思いを新たにする日にしたいと思います。

(2003.09.05記載)