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2004年02月06日 JENがイラクでの小学校修復活動を報告


修復した3校のうち、1校が男子校。「きれいになった教室で授業が受けることができてうれしい。もっと美しくするために絵を張りたい!」「学校が修復されたことで、旧政権とは違う新しいイラクを感じる」と、児童たちは喜びを語っています

先ごろ「特定非営利活動法人ジェン(JEN)」がセレニティホールで、本会会員にイラクでの復興支援活動を報告しました(主催=ワールドピースAwake実行委員会)。ジェンによると、本会一食平和基金や市民から寄せられた「イラク緊急救援募金」の浄財を基に、ジェンは昨年末までに、ユニセフと協働し、バグダッド市内の3つの小学校を修復。すでに授業が再開されており、合わせて1400人の児童らが通学していることを説明しました。修復を終えた小学校の様子と併せ、昨年12月までジェン・バグダッド事務所プログラム・オフィサーとして同事業に携わった赤堀久美子さんのコメントを紹介します。(写真提供・ジェン)


昨年8月、調査に訪れたときの様子。略奪により、校内は荒れ果てていました。窓ガラスは割れ、教室のドアや水道の蛇口が盗まれていました

【赤堀久美子さん(ジェン・バグダッド事務所プログラム・オフィサー)コメント】
皆さまのご支援に心より感謝を申し上げると共に、予定通り小学校3校の修復が完了しましたことをご報告させて頂きます。本当にありがとうございました。
治安が悪化し、国際スタッフが十分に活動できない状況の中で、現地採用のイラク人スタッフや建設業者が、一生懸命作業に励んでくれました。期日通りに学校を引渡したいと、終盤は徹夜で作業を続けたという報告も受けています。期日までにプロジェクトを終えたこと、これがまず、これが一つの成果だと思っています。
また、学校修復プロジェクトが単なる建設作業ではないこと、また子供たちのためだけではないことを、あらためて感じています。
フセイン政権が崩壊したといっても、いまだに市民の暮らしは改善されていません。多くの人が不安を募らせ、不満を膨らませています。そんな中、元気に学校へ通う子供たちの笑顔は、親の心を癒します。地域の人々も新しい建物を目にすることによって、旧政権時代との変化に気づきます。また、こうした事業は雇用にもつながります。「復興」を感じ、人々が生きることに前向きになれる。それが、このプロジェクトの大きな成果なのです。
ジェンは引き続き、10校の修復に取り組むことになりました。皆さま、これからもイラクに関心を持ち続けてください。またイラクをきっかけに、アフガニスタンなど、今も支援を必要としている国があることを思い出してください。今後ともジェンの活動にご理解、ご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。


修復を終えた学校の外観。外壁はクリーム色に塗装されました。でこぼこだった校庭も整地し、コンクリートで舗装されました


トイレと手洗い場を新たに建設し、給水タンクも設置されました。水は飲料用としても利用できます。これまでは断水が多かったため、トイレ使用後の手洗いさえ思うようにできませんでした

(2004.02.06記載)