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2005年07月13日 新宗連の憲法研究会が第7回学習会

新宗連(新日本宗教団体連合会)の「憲法研究会」(座長=力久隆積・善隣教教主)は7月13日、新宗連会館で第7回学習会を開催し、研究会メンバー10人が参加しました。本会からは今井克昌・中央学術研究所所長が出席しました。

冒頭、自民党の参議院議員で、同党「新憲法起草委員会前文に関する小委員会」事務局長の岡田直樹氏が「同委員会要綱第一次素案」について説明。憲法前文に国の生成や原理を盛り込むほか、安全保障については「自衛軍」の保持を明記、政教分離については社会的儀礼や習俗的・文化的行事の範囲内で許容できるよう緩和するとの決定を報告しました。
このあと、『憲法と平和をといなおす』をテーマに長谷部泰男・東京大学教授が講演しました。
長谷部教授は、近代国家の枠組みを規定する近代立憲主義について触れ、政治権力が国家に集中するため、その権力の行き過ぎに一定の制約を課す必要から憲法が生まれたことを紹介。また、多様な世界観を尊重することを前提に、市民レベルで対立しないよう思想・良心、表現、信教の自由を保障すると共に、政教分離の原則という考えも生まれてきたと説明しました。その上で、「ある特定の世界観だけが政治の場を占拠することのないように、そうした仕掛けを持つのが近代立憲主義に基づいた憲法です。日本国憲法もその考えに立脚している」と述べました。

(2005.07.22記載)