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2005年09月27日 新宗連「環境問題学習会」開催

新宗連(新日本宗教団体連合会)の「地球環境問題学習会」が9月27日、東京・渋谷区の新宗連会館で行われ、ドイツ在住の環境問題研究者である今泉みねこ氏が『ドイツの環境政策と取り組み』をテーマに講演しました。新宗連の環境プロジェクト委員など20人が参加しました。

今泉氏は、ドイツのごみ対策について、ごみが少なく、リサイクルしやすい製品の製造を進める循環経済や、生産者などに使用済み包装容器の回収とリサイクルを義務付ける政策を進めた結果、焼却や埋め立て処理をする処分ゴミが大幅に減った経緯を説明しました。また、エネルギー対策などについても、発電の際に発生する熱を活用するコジェネレーション、太陽光や風力、地熱などを利用する再生可能エネルギー、都市中心部への自動車の乗り入れ禁止による公共交通機関利用の促進、自動車を共同使用するカーシェアリングなどを通して二酸化炭素(CO2)排出量の削減を実現した実績を紹介しました。
今泉氏はまた、割安の価格で公共交通機関を利用できる環境定期券や、家具などの大型ごみを展示、販売するリサイクルデパート、公立学校での節電分に応じて一定の金額がその学校に還元されるシステムなどユニークな取り組みが効果を上げている現状を紹介し、「環境問題は一人ひとりのモラルに頼るだけでなく、市民も利益を享受し、楽しみながら取り組める工夫をすることが大切」と述べました。

(2005.10.07記載)