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2006年03月01日 BNN「第7回研修セミナー」

本会、庭野平和財団も加盟するBNN(仏教NGOネットワーク)の「第7回研修セミナー」が3月1日、本会京都教会を会場に行われました。テーマは『暴力と協力――経済格差の解消を目指して』。NGO(非政府機関)のメンバーはじめ本会会員ら40人が参加しました。

第1部ではDEAR(開発教育協会)の協力のもと、「新貿易ゲーム」を行いました。参加者はグローバル化が進む世界経済の動きを擬似体験することで、先進国と開発途上国間で格差が拡大していく仕組みなどを学びました。
第2部では、龍谷大学の中村尚司教授がセミナーのテーマに基づき講演しました。この中で中村氏は、相手との社会的な関係を破壊するのが「暴力」であり、関係の拒絶が「差別」であると規定し、暴力や差別のない世界を築くには「協力」が必要だと説明しました。
また、商業活動は社会や文化を豊かにするため不可欠な要素としながらも、そこには「働いて生産できるもの、売るために生産したもの、人命に危害を及ぼさないものであれば、売ってもいい」という一定の原則が必要と強調。世界の貧困や富の偏在に目を向けることは重要だが、「経済格差を為替レートだけで解消しようというのはあさましい」と指摘し、「助け合い、支え合うという相互依存の関係こそが、戦争や差別から人々を守る。真に豊かな暮らしとは、交流や貿易、交易を増やしつつ、互いに尊敬し合えるような関係を築いていくこと」と述べました。

(2006.03.10記載)