News Archive

2006年03月24日 一食教区教会プロジェクトが終了

「立正佼成会一食平和基金」運営委員会が千葉教区、金沢教会、足利教会を対象に3年前から試験的に実施してきた「教区・教会一食平和基金自主運営」プロジェクトが、このほど終了し、最終報告がなされました。このプロジェクトは、教区、教会が主体となって、会員による「一食を捧げる運動」の浄財を運営、活用するものです。各教区、教会では3年間にわたり同委員会と連携しながら、それぞれタイ、ラオス、カンボジアで現地のニーズに沿った支援活動に取り組んできました。同委員会では3年間の成果、課題を踏まえた上で、本年次から同プロジェクトの本格実施を決定しました。同プロジェクトを実施する教区、教会を検討中です。

このプロジェクトは、第9次教団基本計画の一つ「布教伝道に資する会員参画型の平和・社会活動の推進」に基づいて実施されたものです。
従来、会員による「一食を捧げる運動」の浄財は本部にある「立正佼成会一食平和基金」運営委員会によって使途が決定されてきました。一方で、教区や教会でも同運動の精神に基づいた平和・社会活動が活発に行われていることから、同委員会では3年前に、教区・教会による「一食平和基金」の運営、活用を試験的に実施しました。その結果、会員の一食運動に対する意識が向上し、支援先との密接なかかわりが実現しました。
このプロジェクトでは、「立正佼成会一食平和基金運営委員会」を「本部委員会」とし、各地の委員会は、本部委員会と連絡を密にとりながら、それぞれの活動が進められました。 

【金沢教会】
金沢教会は、ラオスの小学校校舎建設に取り組んできました。ラオスは、東南アジアでも最貧国の一つで、教育環境も十分に整っていません。同校も児童数に対して教室が圧倒的に不足していたため、同教会では、ラオスでの校舎建設経験を持つ「石川県日ラオス友好協会」と協力してパクグム県バン・ナータム村に「ナータム小学校」の校舎を建設しました。2004年3月に完成し、竣工式には同教会会員29人が現地を訪問しました。
また、ナーソン村にはナーソン小学校の新校舎が昨年7月に完成、21人が現地を訪れました。た。
一方国内では、ラオスの現状と「一食を捧げる運動」の大切さを広めるため「青年の日」に外部会場でラオス展を開催。一食運動を呼びかけるカードを作成し、PRしてきました。シハッタ・ラスポン・石川県日ラオス友好協会現地事務局長は、「これまでは台風などで屋根が落ち非常に危険だった。現在、子供たちは安心して勉強ができるようになりました」と、語っています

【千葉教区】
「タイ農村部初等教育支援プロジェクト」として新校舎建設を支援してきました。
タイは、近年著しい経済発展を遂げた一方で、所得格差が広がってきました。貧困のため教育が受けられないことが人身売買、麻薬、HIV(エイズウィルス)などの原因となっています。同教区では、現地の文部省職員を通して支援先を決定しました。プーケット県、ラノーン県などで村人による校舎改築を支援を展開してきました。
昨年9月14日から20日までスックサムラン郡カムプアン村を教区各教会代表訪問、植樹などの奉仕作業やスマトラ沖地震・津波災害の被災地で慰霊供養を行いました。同教区では2月26日から3月3日まで千葉教区代表2人を現地に派遣、事後調査を実施しました。

【足利教会】
カンボジアで小学校の建設を支援したほか、文房具をはじめ物資の支援などを行いました。
カンボジアでは1970年代、ポル・ポト政権下での政治的混乱が貧困などの社会問題を生み出し、今なお教育を受けられない子供たちも多くいます。
同教会では、小学校校舎の建設を決定。日本在住のカンボジア難民、オク・ビチェイ氏の協力のもと、作業が進められました。昨年7月にはプレイヴェン州ピエリアン村に3校目を建設、青年部員らが開校式に出席しました。
一方国内では、昨年10月16日に足利市と佐野市で「一食・チャリティーバザー」を実施しました。同教会ではプロジェクトを終え、NPO法人を立ち上げ、今後も独自に支援活動を行っていきます。

(2006.03.13記載)