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2006年03月29日 新宗連が尊厳死の法制化に関する意見書を提出

尊厳死法案の国会提出の可能性が高まる中、新宗連(新日本宗教団体連合会)は宮本けいし企画委員長名で「『尊厳死の法制化』に関する意見書」をまとめ、3月29日、斎藤謙次新宗連事務局長が参議院議員会館で尊厳死法制化を考える議員連盟の中山太郎会長と面会し、意見書を手渡しました。

意見書では、現在、「末期の状態」の判断基準や「苦痛緩和の措置」の具体的内容が専門家の間でも見解が分かれたままであり、また、多くの国民が「安楽死」と「尊厳死」の区別さえ十分に理解していない中で法制化が進められることは、医療現場のみならず、社会生活のあらゆる場で生と死をめぐる諸問題に混乱を引き起こすと指摘。「尊厳死」問題は、日本人が長年にわたり保持してきた死生観と深くかかわることから、短期間での拙速な結論に至ることがないよう要望しています。
また、「この世に生を受けた一人ひとりのいのちはかけがえのないものであり、そのいのちを尊び、死ぬる瞬間までよりよい生き方を説いていくのが宗教者の働きでもあります」と強く訴え、宗教者としてそれぞれの教化活動を通じて生や死の問題について深く考え、より一層生命尊重の精神を喚起することを表明しています。

(2006.04.07記載)