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2006年09月07日 日宗連創立60周年記念式典

日宗連(日本宗教連盟)の創立60周年記念式典が9月7日、東京・港区のホテルで行われ、同連盟に協賛する5連合の関係者らが参加、本会から庭野日鑛会長、山野井克典理事長、川端健之外務部長が出席しました。庭野会長はWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会理事長として祝辞に立ち、「日宗連は、世界的な諸宗教対話の先駆者」と、その果たしてきた役割を確認しました。

式典では、平和の祈り(黙とう)に続き、主催者を代表して山北宣久・日宗連理事長(日本キリスト教連合会顧問)があいさつ。続いて、小坂憲次・文部科学大臣、庭野・WCRP日本委理事長、山田義俊・全国教誨師連盟理事長が祝辞を述べました。
この中で、庭野理事長は、第8回WCRP世界大会が無事に開催されたことに謝意を表し、「WCRPは、そもそも、日本宗教連盟が『生みの親』といっても過言ではありません」と述べ、昭和45年の第1回世界大会開催の際に、日宗連国際問題委員会が大会の受け入れに尽力したことを紹介。その後、日宗連協賛5団体を中心にWCRP日本委員会が組織された経緯を語りました。
さらに、60年の歴史を刻んだ日宗連を、世界的にも稀な諸宗教協力・対話の先駆者と位置づけ、寛容の精神で世界を平和に導くために、日本の宗教界を代表する日宗連の役割は大きい、とその発展を祈念しました。
このあと、聖路加国際病院理事長の日野原重明氏が『よく生きることの意義』と題し記念講演。引き続き、祝賀会が開催されました。

【日宗連】
終戦後の昭和21年、政教分離の原則により、神社本庁が宗教法人として設立されました。同年6月、仏教、キリスト教、教派神道の3連合会に神社本庁が加わり、政府の支配から離れ、日宗連へと発展的に改組されました。そこには、戦前の反省を踏まえ、宗教者が信教の自由、政教分離の原則が必要であることを痛感するに至ったという背景があります。26年には新宗教の連合体として新宗連(新日本宗教団体連合会)が組織され、翌年、日宗連に加盟。これにより、日宗連には教派神道連合会、財団法人全日本仏教会、日本キリスト教連合会、宗教法人神社本庁、財団法人新日本宗教団体連合会の5連合が加盟し、一部を除きほとんどの日本の諸宗教団体が加盟する、世界に類を見ない宗教連合体となりました。
その後、日宗連は日本国憲法が規定する信教の自由と政教分離の精神のもとに、宗教文化の振興を図り、道義に基づく文化の涵養に寄与し、世界平和への貢献を目的に、平和祈念の集会などを開催し、38年には「核兵器禁止宗教者平和使節団」をヨーロッパに派遣。日宗連の国際問題委員会は同45年、京都での第1回WCRP世界大会の受け入れ機関となり、大会を支え、成功に導きました。今日では、宗教教誨活動の支援、「宗教と税制」「脳死・臓器移植」などの問題に関するシンポジウム開催などのほか、宗教者の見地から各種法案に対する意見書を政府機関に提出しています。
日宗連理事長は、同理事(加盟する5連合の理事長)の間で当番により互選され、庭野日敬開祖は、新宗連理事長在任時に、日宗連理事長を5期務めました。また庭野会長も一昨年から昨年まで、日宗連の理事長を務めました。

(2006.09.15記載)