News Archive

2006年10月08日 庭野平和財団後援「東アジア平和フォーラム2006」

『私たちは、東アジア人になれるか』をテーマに、庭野平和財団の後援による「東アジア平和フォーラム2006」(主催・韓国平和フォーラム、東アジア平和フォーラム2006日本委員会、後援・岩波書店など)が10月8、9の両日、東京都内のホテルで行われました。歴史認識の差異に基づく日中・日韓関係の悪化、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)問題などこの地域の課題を考察し、未来の構想を生み出していくことが目的。日本、韓国、中国の研究者やNGO(非政府機関)関係者、識者を中心に130人が参加しました。庭野平和財団の野口親一専務理事が同日本委員会の委員として参画しました。

「東アジア平和フォーラム2006」は、1995年に岩波書店と韓国クリスチャン・アカデミーの主催によって日本と韓国で開催された「敗戦五十年と解放五十年」シンポジウムを継承するもの。同アカデミーを創立し、韓国平和フォーラム理事長であったカン・ウォンヨン(姜元龍)博士=第17回庭野平和賞受賞者、今年8月逝去=の働きかけ、庭野平和財団の後援などによって開催される運びとなりました。
8日の開会式では、日本総合研究所の寺島実郎会長が『東アジア連携の視座』と題して基調発題を行いました。この中で、日本が明治以降、他国による植民地支配に対する恐怖心から、富国強兵政策を進めるうちに「自らも列強模倣型の路線に引き寄せられ、『親亜』から『侵亜』になっていた」と語り、その後の時勢を見誤ったことを説明しました。さらに、21世紀の世界潮流に言及し、「9・11」以降の米国政府の言動と、イラク戦争後の混乱に触れ、「この5年間で、国際社会は力の論理の挫折を見た。21世紀は間違いなく、全員参加型の国際協調と国際法理を求めて進む」と強調。アジア各国のGDP(国内総生産)の堅調、日本の対アジア貿易の増大、環境問題が国境を越えた地域の課題であることなどを挙げ、東アジア連携の必然性を説きました。
このあと、2日間にわたり、『歴史』『平和』『環境』のテーマごとにセッションを開催。9日午後には、日韓の政治家による公開シンポジウムが行われ、パネリストとして日本から衆議院議員の加藤紘一氏(自民党)、仙谷由人氏(民主党)、韓国から李富榮氏(前ウリ党国会議員)、尹汝雋氏(前ハンナラ党国会議員)が出席しました。戦争を含む歴史認識、当日に起こった北朝鮮の核実験を中心に意見が交わされました。
核実験に関しては、それぞれが深刻に受け止め、「絶対に許されないこと」としながらも、紛争に発展するような事態にならないよう冷静な対応が重要との見解を示しました。

(2006.10.20記載)