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2007年05月02日 庭野会長が台湾の慈済基金会本部を訪問 證厳法師と会談

庭野日鑛会長(庭野平和財団総裁)は5月2日から7日まで佳重夫人と共に、台湾を訪問し、花蓮市にある財団法人・台湾仏教慈済慈善事業基金会(慈済基金会)の本部施設で「第24回庭野平和賞」の受賞者である證厳法師と会談しました。また慈済基金会の運営する病院、大学、小中学校などを視察。台北市にある慈済基金会の諸施設も見学しました。台湾滞在中には、本会台湾教会台北支部に参拝し、現地の会員に励ましの言葉をかけました。渡邊啓至時務部事業担当部長、川端健之外務部長が同行しました。

慈済基金会は、證厳法師の説く仏の教えを根底に、慈善、医療、教育、文化、国際救援、骨髄バンク、環境保護、地域ボランティアなどの諸活動を展開する世界最大規模の仏教ボランティア団体。台湾を中心に500万人の会員を擁します。菩薩の精神に基づく活発なボランティア活動、人々の心の変革などの取り組みが評価され、證厳法師への「第24回庭野平和賞」授賞が決まりました。
しかし、東京での贈呈式には、證厳法師が体調面などの事情で来日できず、代理受賞となるため、慈済基金会との交流、視察を兼ね、庭野平和財団の総裁として、庭野会長が慈済基金会を訪れることになりました。
3日、庭野会長は、まず台北県南部の新店市を訪れ、現地にある仏教慈済総合病院台北分院(新店慈済病院)を視察。到着時には、約50人の医療ボランティアに合掌で迎えられました。その後、最新の医療機器を備えた地上17階、地下3階、ベット数600床の病院施設を見学し、病院関係者とも懇談しました。また、台北市内で慈済基金会の運営するリサイクルセンターを訪問。同会ボランティアによる雑誌などの分別作業、衣料、家電品の販売について説明を受けました。同日午後には、空路、花蓮市に移動。慈済大学の王本栄学長はじめ慈済基金会幹部との懇親会に出席しました。
翌4日には、静思堂と呼ばれる慈済基金会の本部施設のほか、病院、大学、短期大学、小・中学校などを訪れました。同会では、静思堂を中心にして各施設が隣り合わせて建設されています。
静思堂では、1200席あるメーンホールと共に展示物などを見学。慈済大学の付属小・中学校では、白麗美校長の案内で諸施設を視察したあと、生徒と同じ給食も味わいました。

看護、医療事務、幼児保育などの専門知識を学ぶ慈済技術学院では、洪當明校長の説明を受けながら、各教室、館内にある「原住民博物館」などを見学。このあと慈済大学を訪れ、王学長はじめ約50人の職員の出迎えを受けました。大学内会議室での懇親会では、母親が本会会員でもある王学長が、「慈済基金会と立正佼成会は同じ法華経の理念のもとに成り立っている」とあいさつ。庭野会長は、「法華経の精神を体して活動されている慈済基金会を本当に心強く思う」と述べました。
また仏教慈済総合病院(花蓮慈済病院)を訪れた庭野会長は、石明煌院長の案内で、特にホスピス、献体施設を視察。「病気を癒し、人を癒し、心を癒す」という慈済基金会の目指す医療の一端に触れました。
5日早朝には、證厳法師はじめ出家僧の修行道場である静思精舎でのボランティア集会に参加。台湾内の慈済基金会諸施設に衛星中継されている集会では、テレビを通した報告会なども行われます。この日は、集会の冒頭、證厳法師が、庭野会長の来訪に対して歓迎の言葉を述べました。
このあと、慈済基金会の副総執行長、病院、大学など諸施設の院長、学長、幹部ら約50人が出席する中、懇親を兼ねた対話の集いがもたれ、メーンのテーブルで、庭野会長と證厳法師が会談。證厳法師は、「庭野平和賞の受賞は、私個人ではなく、慈済基金会の全員が頂いた栄誉と受けとめています」と感謝の意を表わしました。庭野会長は、「證厳法師に庭野平和賞をお受け頂いたことは大変光栄」と述べると共に、諸施設を訪れた際の印象などに触れながら、仏教精神を生かして活動する慈済基金会を讃えました。
庭野会長は、その後、再び台北市に移動。慈済基金会の運営する大愛テレビ局などのある慈済人文志業センタービルを訪問しました。同テレビ局は、衛星放送によって世界各地で受信できる慈済基金会の専門チャンネルを制作。台湾で最も早くデジタル化した最新鋭の設備などを見学しました。

(2007.05.11記載)