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2007年05月12日 京都で「庭野平和財団シンポジウム2007」開催

『京都発・宗教者の新たなチャレンジ――仏教の社会参画』をテーマに「庭野平和財団シンポジウム2007」が5月12日、京都教会で開催されました。宗教者や識者はじめ会員、市民ら300人が参加しました。

当日は、第24回庭野平和賞受賞者の證厳法師の代理として来日した慈済基金会宗教文化・人道支援部の謝景貴部長が基調発題に立ちました。謝氏は、世界が富者と貧者に二極化している現状を指摘し、貧困者の救済のために進めてきた医療事業や国際援助活動など同基金の取り組みを紹介。その上で、「貧困問題は自然現象ではなく、私たち人間の態度によって生み出されるものです。解決のためには、私たちの心を変えていくことから始めなければならない」と語り、すべての人々を家族として見る「平等の愛」による実践が必要と訴えました。
このあと、パネルディスカッションが行われ、パネリストとして謝氏に加え、浄土宗の僧侶で、特定非営利活動法人「パレスチナ子どものキャンペーン」常務理事の大河内秀人師、天理大学附属おやさと研究所の金子昭教授が登壇。浄土宗総合研究所専任研究員の戸松義晴師がコーディネーターを務めました。日本の現状や同基金の活動を踏まえ、仏教による救いを現実の世界でどう社会化、具現化していくかについて意見が交わされました。

(2007.05.18記載)