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2007年09月04日 WCRPアジア青年事後会議 シンガポールで開催

『希望の道を選び、行動を起こす青年』をテーマに、「WCRP(世界宗教者平和会議)アジア青年事後会議」(主催・WCRP国際委員会、同国際青年委員会=IYC、協賛・シンガポール政府)が9月4日から7日までシンガポールのラフレス・タウン・クラブで開催され、アジア18カ国から約100人の青年宗教指導者が参集しました。日本からはWCRP国際委員会事務総長青年担当特別アドバイザーで同日本委員会青年部会幹事長の松本貢一本会青年本部長をはじめ、天台宗実相院住職の高柳妙眞師などが正式代表として出席しました。また、WCRP日本委員会青年部会では「青年の翼」を結成。「一乗グローバルネットワーク推進メンバーの本会青年部員を含む3教団19人がオブザーバーとして参加しました。WCRP国際委員会からは杉野恭一事務総長補が出席しました。

会議は昨夏、広島と京都で開催された「第1回WCRP青年世界大会」の地域別の事後会議として行われました。大会で採択された『広島宣言』の地域レベルでの具現化が目的。アジアの青年宗教者のネットワークの強化、地域内の諸課題の抽出、さらにそれらの改善、解決に向けた具体的な行動計画の策定などについて、参加者たちは3日間にわたり熱心な議論を展開しました。
開会に先立って行われたオープニングセレモニーでは、会議を協賛したシンガポール政府からヴィヴィアン・バラクリシュナン社会開発青年スポーツ大臣が出席。あいさつに立ち、青年宗教者の協働をたたえると共に今後の取り組みに期待を寄せました。
会議初日には冒頭、昨夏の大会を振り返ると共に、イラク、イスラエルから特別参加した青年が、それぞれ自国内で取り組んでいる青年による平和構築に向けた諸宗教対話、取り組みについて報告しました。国連ミレニアムキャンペーンアジア政策担当のライス・チャンチャイ氏もゲストとして登壇。貧困やHIV・エイズの問題など、アジアが抱える喫緊の課題について参加者たちに緊急の協力を求めました。
続いて、参加者の代表が貧困や差別、HIV・エイズや宗教、民族による対立など、自国内や近隣諸国との間で抱える諸課題を報告。全体、また北東アジア、東南アジア、南アジアの3グループに分かれて問題の共有化を図った上で、青年宗教者の協働による問題解決に向けた具体的な行動について議論を重ねました。
会議2日目にはカンボジアやインドネシアなどの事例を基に青年宗教者のネットワークの構築・強化、宗教者以外のグループや組織との連携などについて全体、3グループで討議。組織の体制やコミュニケーションの手段、ツールの開発などについて活発に意見を交換しました。
最終日には、前日までの議論を受け、『シンガポール宣言』を採択。いまだ治安が安定しないフィリピン・ミンダナオ島の和平に向けた緊急アピールや、各国に青年による諸宗教対話組織(国内委員会)を設立することなどが盛り込まれ、アジア地域の平和構築に向けた「平和のために行動を起こす青年」となることを参加者で確認しました。
また、今後、中心となってアジアの青年宗教者ネットワーク組織の運営・強化、プログラムの施策などを進める13人の役員を選出。組織体の名称を「ACT(アジア・コーディネーション・チーム)」と定めることも全員一致で決定しました。

(2007.09.14記載)