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2007年10月01日 本会が「ミャンマー国内の安定と秩序回復を祈る声明文」を公表

本会は1日、山野井克典理事長名で「ミャンマー国内の安定と秩序回復を祈る声明文」を公表しました。

ミャンマーでは、燃料の公定価格引き上げを機に始まった大規模な反政府デモに対する軍事政権による弾圧で、仏教僧侶や市民、日本人ジャーナリストなどが犠牲となり、なお多くの僧侶が治安当局により拘束されています。同国では国民の約9割が仏教徒で、僧侶の社会的な影響が大きく、僧侶が主導したデモは多くの市民を感化し、軍事独裁政権を批判する民主化勢力との連携の動きも見せました。国際社会は同国軍事政権に平和的解決を促し、武力行使に対しては制裁を呼びかける動きも見られます。
声明文では、現在のミャンマー情勢に憂慮を示し、本会がすべてのいのちが尊ばれる世界を目指すことを言明。「武力による問題解決は、怨みの連鎖を生み出し、いのちの尊厳の追求は暴力の放棄を呼び起こします。対話による平和的解決の道を模索してください」とミャンマー政府に訴えています。
また、仏教の基本をなす戒律である「不殺生」と「非暴力」を示し、その普遍的な精神が今ほど求められている時代はないと強調。「21世紀が『対立の世紀』にとどまるか、『対話による和解の世紀』となるのか。私たちは、その分水嶺の一つとして、ミャンマー情勢に目を注いでいます。そして、宗教者として自らを省みつつ、平和のために果たすべき役割を改めてかみしめております」と宗教者の姿勢を表明しました。
なお、声明文は在日ミャンマー大使館に届けられることになっています。

ミャンマー国内の安定と秩序回復を祈る声明文

立正佼成会では、国際情勢の荒波の中で、尊いいのちが蹂躙されるたび、一刻も早く、すべてのいのちが大切にされる世界となるよう祈り続けてきました。
 
私たちは、現在のミャンマー情勢に対して、深い憂慮の念を懐いております。武力によって、ミャンマーの国民、仏教僧侶、そして日本人ジャーナリストを含む尊いいのちが失われ、今なお拘束された僧侶の解放をめぐり緊張が続いている現状を、仏教徒として、見過ごすことはできません。

すべてのいのちが尊ばれる世界を目指す私たちは、ミャンマー政府に訴えます。
「武力による問題解決は、怨みの連鎖を生み出し、いのちの尊厳の追求は暴力の放棄を呼び起こします。対話による平和的解決の道を模索してください」
「不殺生」と「非暴力」は、仏教の基本をなす戒律であり、その普遍的な精神が、今ほど求められている時代はありません。
 
21世紀が「対立の世紀」にとどまるか、「対話による和解の世紀」となるのか。私たちは、その分水嶺の一つとして、ミャンマー情勢に目を注いでいます。そして、宗教者として自らを省みつつ、平和のために果たすべき役割を改めてかみしめております。
 
「対話による和解の世紀」を実現するために、武力によらない問題解決への努力を積み重ねられるよう切に望むものであります。

平成19年10月1日

立正佼成会 理事長
山野井 克典

(2007.10.05記載)