News Archive

2007年11月15日 「開祖さま生誕会」式典

「開祖さま生誕会」式典が庭野日敬開祖の生誕から101年目にあたる11月15日、大聖堂はじめ国内外の各教会で挙行されました。大聖堂には来賓、会員ら約4000人が参集。法話に立った庭野日鑛会長は、法華経を所依の経典とする本会会員の姿勢について、「成仏、仏に成ることを目指して修行精進すると同時に、一方では、仏の使いとして布教伝道に身命を惜しまないことに真の仏教徒としての生活があります」と示しました。また、「成仏」は全人類が救済されなければ完成しないことを強調し、布教伝道に邁進する重要性を重ねて説きました。式典の模様は、各教会に衛星中継されました。

式典では、会歌斉唱に続き、東京佼成ウインドオーケストラの演奏、佼成合唱団の合唱による『みこころに生きる』の調べに合わせ、青年女子部員16人が「奉献の儀」を行いました。続いて、庭野光祥次代会長を導師に読経供養が行われ、「啓白文」が奏上されました。
庭野会長名による「啓白文」では、人類救済と世界平和の実現に身命を捧げた庭野開祖の遺徳を偲ぶとともに、布教伝道に尽力した本会創立以来の幹部会員に対して深謝を表明しました。
さらに、「来年は教団創立七十周年を迎えます。いよいよこれから、全世界の会員が真の釈尊教団を目指し――仏教の本質は『心田を耕す』こと――との認識をあらたに、開祖さまの願いを我が願いとし、一人ひとりが自覚者・信仰者として、菩薩行に、布教伝道に挺身することをお誓い申し上げます」と述べました。
会員代表による体験説法のあと、庭野会長が登壇し、法話を述べました。
冒頭、庭野会長は、11月15日が庭野開祖の誕生日であるとともに、「久遠実成大恩教主釈迦牟尼世尊」が本会のご本尊として勧請された日であり、また16年前には庭野開祖から庭野会長への「法燈継承式」が挙行された日でもあることを示し、「本会会員にとってさまざまな意味合いを持つ日であります」と述べました。
続いて、体験説法に触れながら、人間はとかく自分が正しいと考えがちであることを指摘。仏教をはじめ儒教、道教、神道などの宗教では自らを省みる、振り返ることが重要とされていると解説し、「私たち仏教徒は、サンゲや内省を通して自らを深く見つめていくことが非常に大事です。全体の調和のため、平和という意味でも大きな問題です。ぜひこのことを大事にしてまいりたい」と語りました。
さらに庭野会長は、「一乗」や「大乗」、「自利利他円満」という言葉の意味合いを詳述しながら、人間は本来、自らの救われだけでなく、他者の救われがあってはじめて心が安らぐものであることを解説。そうしたすでに具わっている慈悲心や思いやりを育てるためには、他者に法を伝えることが大切であると述べました。その上で、「教えそのものが難しく、特定の人だけが理解できるようなものでは、万人が救われることにはなりません。誰でもが救われる、そういう教えが大事です」と言及。一人ひとりが仏教の真理を理解し、会得する重要性を説くとともに、それが多くの人の救いにつながることを強調しました。
加えて、仏教を学び、『法華経』を所依の経典とする本会会員のあるべき姿として、「成仏、仏に成ることを目指して修行精進すると同時に、一方では、仏の使いとして布教伝道に身命を惜しまないことに真の仏教徒としての生活があります」と力説しました。
また、「成仏」は、全人類の救済があって初めて完成することを示し、「自分が救われたから、もう何もしなくてもいいというのではありません。布教のない宗教というのは成り立ちません」と語り、布教伝道の重要性を重ねて説きました。

(2007.11.22記載)