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2008年07月05日 佼成カウンセリング研究所が「相談研究会」

佼成カウンセリング研究所(篠崎喜美子所長)が主催する「平成20年次相談研究会」が7月5、6の両日、第一団参会館、セレニティホールで行われました。全国からカウンセラーの有資格者ら251人が参加しました。

今年の研究会のテーマは『いのちに出合う』。人と向き合う姿勢を改めて確認し、相手の心の奥にある"いのち"に出合うという原点に立ち返ることを目的に、多彩なプログラムが組まれました。
5日、第一団参会館で事例検討や研修、アサーション(自分も相手も大切にしながら自己表現すること)体験など、選択プログラムによる5つの分科会を実施。参加者はそれぞれカウンセラーとしての心構えや触れ合い方などを学びました。
6日はセレニティホールを会場に、全国各教会、地域で活躍する有資格者が日頃の成果を報告する「ポスターセッション」が行われ、8人の代表者が自身の活動を発表しました。沼田雄司本部教務部長のあいさつに続き、大正大学人間科学部教授で同大学カウンセリング研究所所長を務める滝川一廣氏が、『こころに出会う』と題して講演しました。
滝川氏は、「心というものをどう考えるか」「心とは一体何か」という問いに対し、哲学や科学的な観点を交えて説明。「独立した個体の内側、脳の内側で起きている考えや感情、意志の世界を、私たちは『こころ』と呼んでいます」と語り、肉体と同様に各人のこころも個別的、主観的な世界と指摘しました。その上で、「一方で、私たちはこころの中で起こる考えや感情、意志を他の人と共有できます。大きなつながりと広がりをもつ共同世界を『こころ』とも呼ぶのです。そういう意味で、こころは孤独ではなく絶えず他のこころと出会い、かかわり合う関係世界として存在している」と述べました。

(2008.07.11記載)