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2008年07月06日 札幌で「市民サミット2008」

「G8北海道洞爺湖サミット」の開催に先立ち、環境や貧困、人権などの課題を市民の立場から議論する「市民サミット2008」が7月6日から8日まで札幌コンベンションセンターをメーン会場に行われました。テーマは『世界は、きっと、変えられる』。6日のパネルディスカッションにはWCRP(世界宗教者平和会議)国際委員会の地域委員長の一人であるウガンダのイスラーム最高協議会最高指導者のシェイク・シャバン・ムバジェ師がパネリストとして出席しました。また立正佼成会からは、赤川惠一外務部次長が参加しました。なお、本会一食(いちじき)平和基金と庭野平和財団が資金助成し、WCRP日本委員会が協賛しました。

6日には、『人々の声を世界に響かせる』をテーマに同センター特別会議室で、2部構成によるオープニング・シンポジウムが開催され、市民、NGO(非政府機関)関係者ら約400人が参加しました。
世界の貧困問題に焦点を当てた第1部では、2、3の両日に行われた「平和のために提言する世界宗教者会議~G8北海道・洞爺湖サミットに向けて~」(WCRP日本委主催、WCRP国際委共催)に出席したムバジェ師がパネリストの一人として登壇しました。同師は冒頭、各国政府やNGO、宗教界がパートナーシップを結ぶことで、「国際的な課題に対し、重要な変化を生み出せる」と強調。「世界宗教者平和会議」での議論に触れ、「私たちは『共有される安全保障』という考えを訴えました。私たちは、お互いの幸せのために努める責任があります」と述べた。その上で、社会的に最も弱い立場にある人々の尊厳が守られない限り、「私たちは皆、安全とは言えません」と話しました。
さらに、貧困と環境破壊、紛争の関係性に言及し、「戦争というのは、人々の住む社会が破壊され、発展が疎外されるだけでなく、エコシステム、環境そのものを破壊します」と指摘。昨年の世界の軍事費が1兆3400億㌦に上ったことを紹介し、軍事費の削減と転用によって持続可能な開発や環境保護に資金を充当するよう訴えました。
第2部では、福田康夫首相の主導により設置された「地球温暖化に関する懇談会」のメンバーである枝廣淳子氏はじめ、NGO関係者ら4人がパネリストとして発言。環境、開発問題への取り組みなどについて議論が交わされました。

(2008.07.11記載)