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2008年11月20日 「サルボダヤ・シュラマダナ運動」創始者・アリヤラトネ博士が来会。庭野会長と懇談

スリランカの仏教徒で「サルボダヤ・シュラマダナ運動」の創始者であるアハンガマジー・チューダー・アリヤラトネ博士が11月20日、本会を訪れ、法輪閣で庭野会長と懇談しました。同博士は、第9回庭野平和賞の受賞者。国富敬二時務部長らが同席しました。 

サルボダヤ運動は、仏教精神に基づく農村開発を通して、生活支援、保健衛生活動などを行い、人々の自立を目指しています。1958年に同博士によって開始され、今年50周年を迎えます。現在、スリランカの農村の半数約1万5000村で活動を展開。非暴力精神を基盤に、宗教協力の推進、紛争地での人道支援、復興・教育支援を行っています。今年、スリランカに届いたゆめポッケを受け入れ、配布にも携わりました。
懇談の中で、アリヤラトネ博士は、紛争と対立の続くスリランカの国情に触れ、「今とても重要な時期に差しかかっている」として、同運動の活動を紹介。「共に開発の道を歩む中で、これまでの経験を日本をはじめとした他国と分かち合いたい」「仏教の価値観が今求められている」と話し、本会の協力に一層の期待を表しました。
庭野会長は「素晴らしい実績をもたれている」と、同運動が積み重ねてきた経験をたたえ、今後も協力していく姿勢を示しました。また、2003年にスリランカの仏教四法王の招きで同国を訪れたことを述懐すると、アリヤラトネ博士は、同国の宗教と政治の関係などを解説。「宗教が政治的に利用されているが、一般民衆はそれに気づき始めている。紛争をやめるため、私たちは智慧をもたねばならない」と話しました。

(2008.12.5記載)