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2008年12月14日 WCRP国際青年委員会がケニアで「第3回会議」を開催

WCRP(世界宗教者平和会議)国際青年委員会(IYC)は昨年12月14日から18日までケニア・ナイロビで「第3回会議」を開催。アジア・太平洋、アフリカ、北米、南米、中東、欧州の6地域の代表である9人の委員とWCRP国際委員会から杉野恭一事務総長補、同事務総長青年担当特別アドバイザーの松本貢一本会青年本部長らが参加しました。会議では昨年1年間の各地域での青年宗教者による協力、対話や平和構築に向けた活動を確認するとともに、2010年に、国連が掲げるミレニアム開発目標の達成と世界の軍事費削減を目的とした世界的な行動計画IYC「グローバル・キャンペーン」に取り組むことを決議しました。

IYCは2006年に広島、京都で開催された「第1回WCRP青年世界大会」を機に新たなスタートを切りました。同委員会は世界各地、各宗教宗派を網羅するかたちで選出されたメンバーで構成され、同大会で採択した「広島宣言」の具現を目指し、現在、各地域内の青年宗教者の意識啓発やネットワークの強化、これを基とした国内委員会の設立などに取り組むほか、地域の諸課題の解決に向けた行動を展開しています。同大会後は各地で事後会議やセミナーを実施。賛同する青年、宗教宗派、グループを確実に増やしています。また、アジア地域の青年宗教者が昨秋フィリピンで開催された第7回ACRP(アジア宗教者平和会議)大会の「青年事前会議」を通して同国のミンダナオ紛争和解に関与し始めたように、各地でさまざまな平和構築に向けた取り組みを行っています。
「第3回会議」では、各委員がこうした08年度の地域内での活動を報告し、国内委員会の設立に向けた情報を交換。ネットワーク強化に向けた共通のハンドブック作成などについて議論を行いました。
さらに、「第2回会議」からの継続した議題として、国際的な組織であるIYCの特性を活(い)かした行動の必要性について討議。その上で、今年度を準備期間、来年度を実施年とし、国連が掲げるミレニアム開発目標(MDGs=※)の達成と世界の軍事費削減を目指す「グローバル・キャンペーン」の実施を決議しました。
キャンペーンの内容は、世界各国の一年間の軍事費総額を10%削減し、MDGs達成の費用に充てることを国際社会に働きかけるというものです。会議では、「極度の貧困や飢餓の撲滅を目的としたMDGsは平和の実現にとって欠くことができず、国際社会の喫緊(きっきん)の課題として取り組む」「MDGs達成には年間約10兆円が必要。一方、世界の軍事総額費は年々増加し、07年には約140兆円を超えた。軍事費は他者や他国への『不信』が基となっており、宗教者として『信』の大切さを訴え、同時に軍事費を削減し、その分のMDGs達成への活用を提案する」ことをキャンペーンの目的とし、国際世論喚起の象徴として1億人の署名を集め、国連決議としての採択を目指すことを確認しました。
このほか会議では、ケニア国内の宗教者、国連やNGO(非政府機関)関係者ら40人を招き、IYCが地域レベルで行っている紛争解決プログラムなどの事例を紹介するシンポジウムを開催しました。また参加者は約1年前、同国大統領選の結果をめぐる部族間の対立により、多くの犠牲者や難民が発生した東アフリカ最大のスラムであるキベラ地域を訪問。スラム内で和解、平和構築を主導する青年グループと意見交換を行いました。

メモ
※ミレニアム開発目標(MDGs)
21世紀の国際社会の目標として国連が採択したもの。2015年を達成期限に、極度の貧困や飢餓の撲滅、普遍的な初等教育の達成、幼児死亡率の引き下げなど8項目を掲げる。

ステラマリス・ムラーIYC委員長コメント
『広島宣言』が単なるペーパーではなくなったことを、いつも私たちを支えてくださる立正佼成会の皆さんに報告したいと思います。2年半の間に、世界各地に私たちの〝家族〟は増え、紛争や対立の終結、仲介に携わっています。これから展開する『グローバル・キャンペーン』も、私たちならできる。世界中の仲間が一斉に行動を起こすのですから、きっと世界を変えることができると私は信じています。
IYCは広島でスタートしました。この2年半、本当に多くのことを学びました。当初は皆、自己主張が強く、自分の力を過信しているところもありました。しかし、松本さん、杉野さんはじめたくさんの人たちのサポートを受ける中で、人の意見を聞く大切さ、それぞれの違いや個性を認め、尊重していく喜びなどに気づくことができました。IYCの委員たちは今、それぞれの夢、個性、宗教伝統を自らの特性とし、互いに刺激し合いながら、平和という共通の目的に向かって努力しています。
より良い世界を築くため、これからも共に行動してくださることを願っています。

松本青年本部長(WCRP国際委事務総長青年担当特別アドバイザー)がバチカン諸宗教対話評議会、フォコラーレ運動本部を訪問
ケニア・ナイロビで開催されたIYCの「第3回会議」出席後、12月20日午前、WCRP国際委事務総長青年担当特別アドバイザーの松本貢一本会青年本部長はイタリア・ローマのバチカン諸宗教対話評議会を訪れ、アンドリュー・タンヤーアナン事務次長と懇談しました。杉野恭一同事務総長補が同席しました。
松本本部長は世界の諸宗教対話、協力の促進におけるバチカンのリーダーシップに敬意を表明。次いでIYCの活動に触れながら青年の行動力や可能性について述べ、2010年に実施することが決まった「グローバル・キャンペーン」を紹介しました。タンヤーアナン事務次長は青年宗教者の取り組みを讃(たた)えるとともに、主体的な行動の重要性を強調しました。
また同日午後、松本本部長と杉野氏は、ローマ市郊外のロッカディパパにあるフォコラーレ運動(カトリックの在家運動体)本部を訪問し、同運動共同会長のジャンカルロ・ファレッティ師、諸宗教対話センター代表のクリスティーナ・リー師らと懇談しました。
松本本部長とファレッティ師は懇談の中で、同運動創始者の故キアラ・ルービック師と庭野日敬開祖に共通する精神を振り返りながら、世界の平和実現に向けて真摯(しんし)に歩みを続ける大切さを確認。また、IYCの取り組みについて説明を受けたファレッティ師は平和構築に向けた青年の意欲や行動力を評価し、全面的な支援を約束しました。

(2009.1.16記載)