News Archive

2009年02月15日 大聖堂はじめ全国で「涅槃会」式典

釈尊入滅の意義をかみしめ、精進の決意を新たにする「涅槃会(ねはんえ)」式典が15日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。大聖堂での式典には約3500人が参集しました。庭野日鑛会長は法話の中で、釈尊入滅の経緯を説明したあと、親が背中で見せる喜々とした信仰の姿を見て、子への法燈継承は自然になされていくことを強調、楽しく法を習学していく大切さを説きました。

釈尊は、自らを依りどころとし、法を依りどころとする『自灯明・法灯明』の教えを説いたあと、故郷へ帰る途中のクシナガラで、在家信者であるチュンダの供養した料理が誘因となって入滅したと伝えられています。
式典では、こうした釈尊入滅を伝える物語が音声で流れたあと、神奈川ブロック青年女子部員16人による奉献の儀、読経供養が行われました。導師の庭野光祥次代会長が庭野会長の啓白文を奏上したあと、佐伯記子練馬教会長が体験説法を行いました。
佐伯教会長は、父親の介護などに悩む支部長と触れ合った体験を発表。「慈悲喜捨」の教えを学ぶ大事な機会と受け止め、自身の人生、両親との関係、お役への向き合い方などを内省しました。その中で、真理に沿い、互いに拝み合い、心を切り替える大切さに気づき、これまで自分を育てた多くの縁への感謝が足りなかったことをサンゲしました。
「すべては自分」と受け止めて触れ合うと、それまでかたくなだった支部長の心は和らぎ、感謝の心で父親を介護できるようになったと、功徳をかみしめました。その上で佐伯教会長は、自身が頂く法縁と両親に感謝を表し、「急がず、休まず、元気に声をかけ合って、心田を耕してまいります」と決意しました。
このあと法話に立った庭野会長は、学んだことの一つとして釈尊入滅の経緯に言及しました。チュンダの供養した料理が入滅の誘因となった点について、釈尊が死の訪れを知りつつ、有り難く供養を受けたのは、「人の善意や行為を無にしないことが仏の心だから」と説明。「私たちはお釈迦さまのようにはなかなかいきませんが、すべてを受け止めて『有り難うございます』と、笑顔を見せられるような人になりたい」と語りました。
さらに、すべてを包容する釈尊の笑顔から、親が子供に好かれる絶対的な条件が導き出せるとして、「自分では制御できない感情を制御できる大人を、子供は尊敬する」と、親が"大人"になる大切さを強調。また、信仰を持つ親が喜々として実践する姿に子供は導かれるとして、「親自身が本当に喜々として、笑顔で人生を突き進んでいく、そういう姿勢を持って私たちが楽しいご法の習学を心がけて前進をさせて頂くことが大切」と述べました。

(2009.2.20記載)