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2009年07月15日 大聖堂はじめ全国各教会で「盂蘭盆会」式典

先祖のみ霊(たま)に真心からの供養を捧(ささ)げる「盂蘭盆会(うらぼんえ)」式典が7月15日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。大聖堂には、全国96教会から約3000人の会員が参集。庭野光祥次代会長導師による読経供養、回向文奏上に続き、庭野日鑛会長が法話を述べました。  

大聖堂の式典では、青年女子部員16人による奉献の儀に続き、庭野光祥次代会長を導師に読経供養が行われました。光祥次代会長はじめ「教師」資格者255人が戒名を奉読。光祥次代会長が庭野日鑛会長の回向文を奏上し、焼香を行いました。
続いて、会員代表が体験説法を行いました。このあと、庭野会長が登壇。焼香を行い、法話に立ちました。
庭野会長は冒頭、「盂蘭盆(うらぼん)」の起源を餓鬼道で苦しむ母を救いたいと願う目連尊者に対し、釈尊が布施行の大切さを説いたことであると説明。布施行の実践を通して他者を思いやる気持ちを育む重要性を示し、「仏さまと同じ心にならせて頂こうと精進を重ねることが、本当の人間の幸せにつながっていくのです」と語りました。
さらに、『歎異抄』に説かれている「一切の有情(うじょう)は、みなもって世々生々(せせしょうじょう)の父母(ぶも)兄弟なり」という親鸞聖人の教えを引用し、地球上の生きとし生けるものが同じいのちを有する尊い存在であると強調しました。その上で、釈尊が「一切衆生を救う」という願いを持って教えを説き続けたことに言及し、「仏道を歩むということは、すべての人々が救われるようにという大きな心を持って生きることです」と述べました。
また、蓮(はす)の花が「盂蘭盆」の時期に咲くことに触れながら、蓮が泥の中で大輪を咲かせるように、人間も苦難を乗り越えることで思いやりの心が育つと強調。困難が生じる原因となる「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」の三毒を人は生まれながらに持っていると解説した上で、「つらい体験をしたからこそ人さまの心を理解できると思えたとき、人間としていのちを頂いたことの意義を分からせて頂けるのではないでしょうか」と語りました。

(2009.7.24記載)