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2009年09月16日 WCRP日本委『アジアにおける和解』テーマに平和大学講座

『アジアにおける和解』をテーマにWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会の「平成21年度平和大学講座」が9月16日、兵庫・西宮市の関西学院大学関西学院会館で開催され、WCRP日本委の役員や賛助会員、近畿ブロックの会員ら約200人が参加しました。

同講座は、今日的なテーマを取り上げ、宗教と平和のかかわりを学び、宗教者の役割を模索するものです。今回は、「WCRP40周年記念事業」の「アフガニスタン和解プログラム」に向けた事前学習会としても位置づけられました。
冒頭、庭野日鑛WCRP日本委理事長があいさつ。続いて、松下日肆・同非武装・和解委員長(本門法華宗妙蓮寺貫首)が「WCRP40周年記念事業」の概要を説明しました。
このあと、『対テロ戦とオバマ新戦略のゆくえ』と題して、伊勢崎賢治・東京外国語大学大学院教授が基調講演を行いました。伊勢崎教授は、日本政府特別顧問としてアフガニスタンで武装解除を担当した経験を踏まえ、同国の現状を解説。米軍などの対テロ戦によるタリバン政権の崩壊後、再びタリバン勢力が同国内の人心を掌握しつつあるとした上で、対テロ戦を終結させるには軍事的攻勢ではなく、アフガン人同士の和解が大切であると指摘しました。
さらに、現地で中立的立場として受け止められている日本には仲介役を務められる可能性があるとの見解を示し、WCRP日本委が予定する「アフガン和解プログラム」の成果に期待を寄せました。
これを受け、眞田芳憲WCRP日本委平和研究所所長(中央大学名誉教授)をコーディネーターに、黒田壽郎・国際大学名誉教授、薗田稔・京都大学名誉教授、山崎龍明・武蔵野大学大学院教授、山田經三・上智大学名誉教授によるパネルディスカッションが行われ、各宗教の平和観や、相互尊重の大切さ、平和教育の重要性などについて意見が交わされました。

(2009.9.25記載)