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2009年10月24日 教育者教育研究所が「教育相談員スキルアップ講座」

教育者教育研究所が主催する「教育相談員スキルアップ講座」が10月24、25の両日、第一団参会館で行われ、全国の教育相談員約70人が参加しました。 

同講座は昨年まで、同研究所の「教育相談員養成講座」修了者を対象に「教育相談員フォロー教育」として行われてきました。今年からは未修了者にも対象を広げ、それに伴い名称も変更されました。
24日、北村泰章所長のあいさつに続き、『原因をさぐる』をテーマに同研究所の西村倭子専任講師が研修に立ちました。西村講師は、冒頭、「この世の中で起こることはすべて原因がある」と強調。「まかぬ種は生えぬ」ということわざを引用しながら、「人間関係のやりとりの中で悪い結果を招くような原因の種をまけば、必ず悪い状態が生じる」と説明しました。また、「今ほど人間関係がうまくいかないときはない」と指摘し、その大きな原因の一つとして「友人関係や職場、家庭もみんなバラバラ。それぞれが自分の城だけを守るようになってしまっている」と訴えました。
その上で、そうした人間関係の現状から生じた2つの家族の事例を紹介。参加者は5人グループに分かれて、問題が生じた原因とともに相談員としてどう対応するべきかを話し合いました。
次いで、相談員の心身の状態が相談者に影響を与えると指摘。根本仏教の「四諦の法門」を活用する大切さに触れ、「相手の苦を通して自分の心も切り替えていくこと」が不可欠と語りました。さらに「自分を愛せないものは人を愛することはできない」と述べ、自他を愛することができる心の成長を力説しました。
翌25日には、コミュニケーショントレーナーである田中きよみ氏と富澤優江氏を講師に、『心を感じる、心を聴く』と題してワークショップ形式の研修を実施。参加者は「聴き方」の演習やロールプレーイングを通して、「共感」や「傾聴」といった相談員として大切な姿勢を学びました。

(2009.10.30記載)