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2009年12月08日 「成道会」式典 釈尊の大恩かみしめ、菩薩行実践誓う

釈尊が悟りを開いた大恩をかみしめ菩薩行の決意を新たにする「成道会」式典が12月8日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。「成道会」は、「降誕会」「涅槃(ねはん)会」と並ぶ仏教三大行事の一つ。大聖堂での式典では、全国75教会から参集した会員約3500人を前に、庭野日鑛会長が法話を述べました。

仏伝には釈尊が悟りを開いた瞬間、「奇なるかな。奇なるかな。一切衆生ことごとくみな、如来の智慧(ちえ)・徳相を具有す。ただ妄想(もうぞう)・執着あるを以(もつ)ての故に証得せず」と話したとされます。
式典では、そうした釈尊成道から初めて法を説くまでの経緯がナレーションで紹介されたあと、奉献の儀が行われました。続いて、読経供養が行われ、導師を務めた庭野光祥次代会長が庭野会長の啓白文を奏上しました。
体験説法に立った尾本光正岩国教会長は、親の信仰に初めは反抗したが、大学生時代の練成会で出会った部員に魅力を感じ、自ら青年部活動に参加。「素晴らしい仲間のご縁を頂いた」と振り返りました。
さらに、学林への入林、結婚という節目を通し、法縁を頂いたことに改めて感謝。また、ダウン症の子を持つ女性会員が、法とサンガの支えの中で心を前向きに変えた様子を紹介しながら、「一人ひとりの出会いを大切に、布教伝道に邁進(まいしん)したい」と誓いました。
このあと登壇した庭野会長はまず、釈尊が成道したときに発した言葉に触れ、「私たちも心の宝、智慧と慈悲を持っており、妄想、執着さえ取り除けば、目覚めることができるとおっしゃられた。このことがとても私たちに勇気を与えてくださるもの」と話しました。
その上で、仏教の最も根本的な教えとして「諸行無常」「諸法無我」「一切皆苦」「涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」の「四法印」と「四苦八苦」の教えを説きながら、ものごとを自己中心の狭い価値観で見るのではなく、すべてを肯定的に、感謝で受け止める生き方を説きました。
さらに、釈尊の成道について「仏教徒だけでなく、おそらく人類の一番大切な日が成道の日といっても過言ではない」と述べ、法縁に触れたことに感謝する大切さを改めて強調。「ものごとを肯定的に受け取り、天気や人の悪口を言わない、その辺りから実践していくことが、誰にとっても幸せのもとになる」と、日常での実践のヒントを示しました。

(2009.12.18記載)